きゅうりの食べ過ぎで現れる症状は?メディカルドック監修医がきゅうりの栄養素・健康効果・食べ過ぎで現れる症状・効率的に摂取する方法などを解説します。

監修管理栄養士:
田中 純子(管理栄養士)
保育園、小学校、特別養護老人ホーム、障害者支援施設で調理・献立作成の経験を経て、現在は総合病院に勤務。NST業務、栄養指導(外来・入院)、治験等に携わっている。
きゅうりとは?

きゅうりは、ウリ科の代表的な野菜です。名前の由来は、かつて黄色く熟してから食べていたことから、「黄瓜(きうり)」がなまって「きゅうり」と呼ばれるようになりました。代表的な夏野菜の1つですが、品種改良により1年中召し上がることができます。農林水産省の指定野菜にも含まれ、水分を豊富に含むため、夏の水分補給にも適しています。選ぶ際は、太さが均一で鮮やかな緑色のものが良く、表面の小さなとげがしっかりしているものは新鮮です。逆に、ハリのないものや皮にシワがあるものは、古くなって水分が失われている可能性があります。また、きゅうりの主な産地は年によって変動しますが、近年では宮崎県、群馬県、埼玉県などが生産量の多い地域として知られています。
きゅうりに含まれる栄養素

きゅうり1本約20㎝・100gの栄養価を参照とします。
カリウム
カリウムは100gあたり200mg含まれており、体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きや、筋肉や神経の正常な働きを調整してくれる役割があります。そのため、血圧が気になる方やむくみが気になる方にもおすすめの野菜です。
ビタミンC
ビタミンCは100gあたり14mg含まれており、抗酸化作用により肌の健康維持に役立ちます。また、皮膚の弾力を保つコラーゲンの生成にも欠かせない栄養素のため、美肌効果も期待できます。
ビタミンK
ビタミンKは100gあたり34µg含まれており、血液凝固や骨の強化に役立ちます。油と一緒に摂ることで吸収が促進されます。サラダにドレッシングをかけるのはとても理にかなった食べ方です。
葉酸
きゅうりには100gあたり約25μgの葉酸が含まれています。葉酸は、赤血球の形成を助ける働きがあり、妊娠期や授乳期など必要量が増える時期には特に意識したい栄養素の一つです。きゅうりは生で手軽に食べられるため、サラダや漬物、スティック野菜など日々の食事に無理なく取り入れやすい点がメリットです。また、ブロッコリーや赤ピーマンなど ビタミンCが豊富な食材と組み合わせると、食事全体の栄養バランスがさらに良くなります。
食物繊維
きゅうりには100gあたり約1.1gの食物繊維が含まれ、その多くは 不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水に溶けずに胃腸でふくらみ、便のかさを増やして腸の動きを促すため、腸内環境の維持や便通のサポートに役立ちます。また、食後の血糖値の上昇をゆるやかにし、適度な満腹感を得やすいことから、食べ過ぎを防ぎたいときにも取り入れやすい野菜 です。

