「うつ病」を発症するとどれくらい「薬」を飲み続けるの?副作用となる症状も解説!

「うつ病」を発症するとどれくらい「薬」を飲み続けるの?副作用となる症状も解説!

うつ病の薬でみられる副作用と注意点

うつ病の薬でみられる副作用と注意点

うつ病の薬にはどのような副作用がありますか?

主な副作用には、吐き気、頭痛、眠気、不眠、性機能障害(性欲低下、勃起障害など)、体重変動、口渇、便秘、めまいなどがあります。副作用の出方には個人差がありますが、多くの場合服用初期に現れて時間とともに軽減していきます。各薬剤で出現しやすい副作用は以下のとおりです。

薬の種類 主な副作用

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) 吐き気、下痢、頭痛、眠気、不眠、性機能障害(性欲低下・射精遅延など)

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬) 吐き気、発汗、動悸、血圧上昇、便秘、不眠

NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬) 強い眠気、体重増加、口渇

三環系抗うつ薬例 口渇、便秘、尿が出にくい、眠気、ふらつき、動悸

上記の副作用に注意しながら服用しましょう。

うつ病の薬には依存性はありますか?

通常、抗うつ薬には睡眠薬やアルコールのような依存性はありません。 ただし、服用を急に中断すると離脱症状を起こすことがあり、依存性と間違われる場合があります。離脱症状では、めまい、頭痛、吐き気、不眠、不安などの症状が出現し、数日から数週間で治まります。そのため、医師の指示なしに自己判断で急な中断や減量を行うのは避けるべきです。減薬や断薬は必ず医師の指導のもとで段階的に行いましょう。

うつ病の薬を飲むときの注意点を教えてください

うつ病の薬を飲む際の注意点は下記のとおりです。

うつ病の薬を服用する際の注意点 内容

効果が出るまでに時間がかかる 効果が出るまでに数週間から数ヶ月ほどかかるため、気長に効果を観察しましょう。

副作用をこまめに観察する 服用初期には一時的な副作用が現れる場合があります。多くの場合1〜2週間で軽減しますが、症状が長く続く場合は医師に相談しましょう。

ほかの薬やお酒との併用に注意する 抗筒薬は、睡眠薬、抗不安薬、鎮痛薬などと相互作用があります。また、アルコールは薬の作用を強めたり、副作用を悪化させたりするため注意しましょう。

自己判断で中止、増減しない 調子がよくなったからといって勝手に服用をやめると、離脱症状や再発のリスクが高まります。

うつ病の薬は、医師の指示にしたがって服用しましょう。服用後すぐに効果がみられなかったからといって、服用を中止したり、自己判断で量を増やしたりすることは避けてください。副作用が気になる場合も服用を止めず、医師に相談をして対策を検討してもらいましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ
うつ病は気分の落ち込みや意欲低下、睡眠、疲労などの症状があり、日常生活に支障を来す疾患で治療が必要です。主に薬物療法と心理療法による治療が基本で、中等症以上は併用、重症では電気痙攣療法(ECT) や 反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)も検討します。

薬は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、三環系抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害薬、ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害薬などを症状に応じて使用します。副作用は吐き気、頭痛、眠気、不眠、性機能障害、体重変動、口渇、便秘、めまいです。依存性は通常ほぼありませんが、急な中止で離脱症状が出るため自己判断の減量は避けましょう。

参考文献

『うつ病の薬物療法』(昭和学士会誌)

『うつ病,うつ状態の薬物療法・心理療法』(心身医)

『うつ病のアルゴリズム治療』(精神経誌)

『うつ病の薬物療法と電気けいれん療法』(昭和医会)

配信元: Medical DOC

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