食あたりは食中毒とも呼ばれ、細菌やウイルスにより引き起こされる食べ物による中毒症状をいいます。
多くは嘔吐をともなう腹痛や下痢がその症状ですが、ひどい場合は症状が長引き不安になることも多いです。
そこで今回は食あたりについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「食あたり」を発症すると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
食あたりの治療法や予防方法

食あたりではどのような治療をしますか?
食あたりの治療としては、点滴を行い脱水症状を防ぎ早く菌が排出されるための処置が行われます。下痢止めなどは長く菌が身体に留まる原因となるため自分で勝手に飲まないように注意してください。病院では点滴の他に原因になる細菌や毒素・症状により適切な処置を行います。
食あたりは大体どのくらいの期間で治るのでしょう?
原因となった菌によって多少違いますが、1週間~2週間ほどで治癒することが多いです。早い場合は数日で症状が治まります。症状が治まっても胃腸が弱っていることが多いので、少しずつ通常の食生活に戻すよう注意してください。
食あたりの治療中におすすめな食べ物があれば教えてください。
治療中は少量ずつ消化のよい食べ物を摂るようにしましょう。食べたいと思うものを食べるとよいのですが、揚げ物・乳製品・糖分の多いものは避けて薄味のうどん・スープ・おかゆなどを少しずつ摂るようにしてください。一度にたくさん食べると弱った胃腸に負担をかけるため、少量ずつ食べて様子を見ながら量を調節していくことが大切です。
食あたりを予防するにはどのような事をしたら良いですか?
食あたりを防ぐために注意したいことをいくつか挙げてみましょう。冷蔵・冷凍食品は素早く冷蔵庫冷凍庫に入れる
冷蔵庫の詰めすぎに注意
調理の前にしっかりと手を洗う
調理中もこまめな手洗いを心掛ける
野菜もしっかりと洗浄する
使用後のまな板布きんなどは煮沸する
残った食べ物は清潔な容器に保存する
充分に再加熱して食べる
時間の経ったものは思い切って処分する
当たり前のことですが、少しの心掛けで食あたりは防げるのです。また食中毒には自然毒が原因となることも少なくありません。
魚介類ではフグや貝に注意が必要ですが、特に注意したいのが植物性自然毒です。キノコや野草など、日常手にしがちな植物で食中毒が起きた例もあります。
専門的な知識を持つ人に確認してもらう必要が出てくるため、怪しいと思う場合は触れたり食べたりしないことが大切です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
食あたりは細菌やウイルスに汚染された食べ物を口にすることで発症します。食あたりを引き起こす細菌やウイルスには重篤な症状をもたらすものもあるので、食べ物を扱うときには充分な注意が必要です。かかってしまったときには、水分補給しながら安静にして菌やウイルスが体外に排泄されるのを待ちましょう。決して独自判断で下痢止めなどの服用はしないように注意してください。
なお、ノロウイルスなど感染者から他の人への感染を広げるウイルス感染の場合は至急受診して検査を受けるようにしてください。
また日頃の対策で防げることも多いのが食あたりの特徴です。食品の取扱いに注意するなど食あたりの予防を心掛けるようにしてください。
編集部まとめ

食あたり(食中毒)は細菌やウイルスが食べ物によって体内に入ることで発症する病気です。
安静にしていれば1週間から2週間ほどで治癒することが多いですが、細菌の種類によっては重症化する場合もあるので注意が必要です。
ノロウイルスなど感染者からさらに感染が広がる恐れのある食中毒に関しては、検査などの必要があるので至急受診してください。
食べ物を扱う時のひと手間が、食あたりを防ぐことにつながります。特に、生ものの扱いには充分注意して食あたりを防ぎましょう。
参考文献
食中毒予防の原則と6つのポイント(政府広報オンライン)
食中毒(厚生労働省)

