少女のような見た目の怪獣…寒い中“母の温もり”を求める姿に「泣かないで笑顔を見せて」【漫画】

少女のような見た目の怪獣…寒い中“母の温もり”を求める姿に「泣かないで笑顔を見せて」【漫画】

『母の温もり』より
『母の温もり』より / (c)中村たつおき(秋田書店) 2025

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、雑誌『別冊少年チャンピオン』で連載中の漫画、『かいじゅうたん、現る。』(秋田書店刊)の4話『母の温もり』を紹介する。作者の中村たつおきさんが、8月11日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、中村たつおきさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■“温もり”を求めるかいじゅうたんを見て動く大人たち
『母の温もり』より
『母の温もり』より / (c)中村たつおき(秋田書店) 2025


幼い少女の見た目をした怪獣・かいじゅうたんが、夜風に震えながら眠るようすに涙を流す総理大臣・源田牛光。源田は、他の怪獣を倒した際に得た『怪獣の素材』を使って布団を作ろうと考え、怪獣大臣、卯山・ナナ・ルーカスのもとを訪れたものの却下されてしまう。

激しく叱られた源田はルーカスのもとを後にするが、諦められず工事用のシートをかいじゅうたんに用意する。しかし、かいじゅうたんはそれを布団にせず親個体と思われる絵を描き、夜風に震えながら“母の温もり”を求めるのだった。それを見たルーカスは我が子との思い出が脳裏に浮かび、ある決意と共に源田のもとを訪れる…。

この人の心が動くさまを描いた物語を読んだ人たちからは、「かいじゅうたんに癒されると同時に胸も痛い」「泣かないで笑顔を見せて」「親になってから読むと来るものがある」「優しい世界最高」など、多くのコメントが寄せられている。

■「時には非合理的な愛や思いやりに変わる心のグラデーション」作者・中村たつおきさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー
『母の温もり』より
『母の温もり』より / (c)中村たつおき(秋田書店) 2025


――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?

怪獣ならサイズが大きくて、夜に野ざらしで寝ないといけないだろうなと考えたのが始まりです。

――本作では、ルーカス大臣が徐々に『かいじゅうたん』へ親心を向けるようすが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

ルーカスの研究者としての合理的な見解から、人の親としての時には非合理的な愛や思いやりに変わる心のグラデーションです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

ルーカスの『私も時には合理性に欠く総理みたいな人になりたいんです』です。合理性にかけていることを良い意味として発言しているルーカスの気持ちの変化が好きです。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

怪獣保育漫画ですが、できるだけファンタジーで片付けないよう身近な例を出して読者の方に想像してもらいやすい世界観を意識しています。

――今後の展望や目標をお教えください。

かいじゅうたんをもっとたくさんの方に読んで頂けるよう作品のお話のスケールをアップしていきたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつもかいじゅうたんを読んで下さりありがとうございます!!皆様のご感想をいつも励みにさせてもらってます!どうか、かいじゅうたんのママが迎えに来るその日まで、かいじゅうたんを総理達と一緒に見守って下さると幸いです。

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