ミシュランの味を、新しいコンラッドホテルを満喫!「体験」を楽しむシンガポール2025年最新情報

ミシュランの味を、新しいコンラッドホテルを満喫!「体験」を楽しむシンガポール2025年最新情報

好きな季節に、な~んにも気にせず一週間くらい休暇がもらえて「好きなところに行ってきていいよ」と言われたら……あなたはどこへ行きますか? 「絶対、ハワイ!」「韓国でコスメとグルメ三昧!」「北海道で海鮮三昧!」「みんな親切だし、台湾かな~」「地元に戻って友だちに会いたい」「京都でお寺めぐりしたい!」……国内外問わず、癒やされる場所って人それぞれ、ありますよね。


 


私は、シンガポールなんです。約15年前、当時話題だった新しいラグジュアリーホテルに友人とミーハー魂全開で訪れてすっかりハマってしまい、以降友人とも、ひとりでも、何度も行きました。夜景がきれいで、植物がきれいで、街が清潔で、食べものが口に合って、ゴミのポイ捨てとか違法なことの罰則がめちゃめちゃ厳しいところも「あら、私と一緒♡ 正義感満載でいいじゃない♡」と、妙~に気に入ってしまったんです。

シンガポールって、国土は東京23区と同じくらい=めっちゃ小さい! マレー半島の南端という場所は世界中の列強国にとってもあまりにも魅力的で、イギリスの植民地だった時代などを経て、シンガポールとして独立後は貿易などで栄え、今やアジア有数の経済ハブになりました。東南アジアの貿易の中心のため、珍しいものがここに集まり、ハイブランドの店舗には日本で見たことのないバッグやシューズが並んでいます。15年前は日本円のレートも1ドル60円台だったりしたため、30代のファッション誌編集者だった私にとってはお買いもの天国でした。


 


2025年の秋、1シンガポールドルはだいたい120円前後。通っていたころの倍じゃん! と思いつつ、 世界最大級のホテルチェーンであるヒルトンと、カードを持ってるだけでステータスシンボル♡ なアメリカンエキスプレスが主催のシンガポール取材旅行にお声がけいただき、7年ぶりに訪れてきました。宿泊したのはヒルトングループの中でもラグジュアリーブランドである【コンラッド・シンガポール・オーチャード】。これが! 最高にアガった! 今回はこちらのホテル情報を中心に、2025年のシンガポールの楽しみ方を、ちょっとだけ通ったことがある身として僭越ながらご提案いたします。

シンガポール旅行を計画する際、最優先すべきは絶対に、ホテルだと断言します。あちこち観光したい方、目的地がある方はアクセスを重視でもいいかもしれませんが、先述したとおりシンガポールってめちゃ小さい国なので、行きたいところがあればぶっちゃけタクシーに乗ればそこそこすぐに着いちゃいます。なので「ホテルから一歩も出なくても後悔しないかも」なホテルを選ぶべきなのです。夜景がいい、プールがいい、いろんな判断基準がありますが【コンラッド・シンガポール・オーチャード】にはズバリ「ここでしかできない体験」がたくさんありました。

ミシュラン獲得の中華『SUMMER PALACE』に感動

若いころならあちこちの食堂に出向いてグルメ探索もいいでしょうが、大人のシンガポール旅行では「満腹になったあと、すぐゴロゴロしたい」=ホテル内で満足できる食事をする必要があります。もうね、知らない土地で地図アプリ見て迷子になりながら毎晩夜ごはんとか、しんどいのよ。せっかくいいホテル泊まってるんだから、ここにあってほしいのよ、特別に美味しいものが。


 


【コンラッド・シンガポール・オーチャード】には、2025年もミシュラン一つ星を獲った広東料理レストラン『サマーパレス(SUMMER PALACE)』があります。ここはもともとリージェント シンガポールという名で営業していて、オーナーの意向でヒルトンが運営することになり2023年にコンラッドホテルに生まれ変わったんですが、サマーパレスは引き続き営業。ディナーをいただいてみて納得です、そりゃあこのお店なくなったら暴動起きちゃいますよ、素敵すぎるんだもの!

サマーパレスは漢字にすると夏宮なんですね。

ホテルの3階。建物は中心が吹き抜けのつくりになっているので、なんとも開放感があります。

ジャスミン茶でのどを潤しましょう、って、このお茶の時点で美味しい♡

私たち取材チームは前菜、2種類から選べる漢方スープ、北京ダック、お魚、海鮮稲庭うどん、そしてデザートのコースをいただきましたが、まあ楽しい! 美味しいのはもちろんですが、楽しいんです、ここのお食事!

ウェルカムフード的なマンゴーとカボチャの酢漬けと、エビとヤム芋の団子は、お品書きにも記載されていませんが指先ほどの小ささ。「ああ、私たち繊細な仕事も得意ですよってことですね」と、期待で胸が膨らみ、むしろお腹は空いてきます。

前菜がいきなり肉なのよ。奥からバーベキューイベリコ豚、真ん中はカリカリに焼いたポークベリーにキャビアをのっけたもの、右はカリカリに焼いた子豚だそうです。

ひとくちでいただけるサイズなのですが、ほどよい塩味、まったく臭くないキャビア。口の中でカリっと音がする豚の皮が美味でした。

実は到着するやいなや「美肌スープ、活力スープ、どっちがいいか具材から選んで」と提示された原材料がこちら。手前の美肌スープは干し貝柱やツバメの巣、フカヒレなどが入ります。奥の活力スープは干したアワビやナマコ、マカ、鹿のアキレス腱などが入るそう。女性誌編集者としては絶対に美肌スープを選ぶべきですが、即決で活力スープにしてしまいました。

到着した活力スープがこちら。おお、スープが黒い! ごろちんりょとアワビがまるごと入っていました。贅沢~!そして漢方スープなのに食べやすい~!

さっき豚の皮が美味しかったばっかりなんですが、今度はアヒルの皮を食べさせてくれるそうです。そうです北京ダックです!

皮だけ、お肉つきと目の前で切ってくださった北京ダックに、包むクレープとか添える野菜とかアレコレ運ばれてきました。広東料理のこの贅沢な感じ、たまりません。

甘いお味噌のソースにきゅうり、ネギを載せて。そして私、人生でちょこちょこ北京ダックをいただく機会はあったんですが、こちらではサクサクする謎の具材もついてきて、これがなかなかにいい仕事をしていました。

これこれ。サクサクするの。北京ダックがちょっとスナック風に食べられて、お若い方にはとくにいいかもしれません。

海鮮稲庭うどん麺という、あんかけ麺的な独創的なお料理をいただいたり。

サマーパレス専用に醸造されたジンをキュッと飲ませていただいたり。

そして、デザートで出てきた紫イモの揚げ団子的なやつ、これが、やばい!

カスタードのようなものが中に入っているのですが、外はサクッと、おいもの自然な甘みとクリームで中はむにゅっとやさしい甘さ。あまりの美味しさにびっくりしていたら、通りかかった料理長が「それ、日本人好きなんだよね~」とおそらく広東語でおっしゃっていました。

マンゴーのデザートも文句なしよ!

コースのメニューは季節によって変わり、だいたいひとり188~888シンガポールドルで展開しています。もちろんアラカルトでもいただけて、和牛にんにくチャーハンなんかは48シンガポールドルほど。ホテルレストラン価格といえばそうですが、ここ、ミシュラン獲ってますからね? ベジタリアンやグルテンフリーメニューもありました。せっかく【コンラッド・シンガポール・オーチャード】に泊まったなら一度は訪れたい名店です。ご予算と食べたいものによって選んで、予約をして訪れるようにしましょう。

カクテルを樽で熟成!バー『MANHATTAN』で特別な時間

近くのコンビニでビールなんかを買ってきてお部屋でのんびり飲むのももちろんアリですが、素敵なホテルに泊まったら大人として絶対チェックしておきたいのがそのホテルらしさを体現する、バーでしょう。アルコールが苦手な方はご無理なさらずですが、イケるクチな方はもうマストで行きましょう、『マンハッタン(MANHATTAN)』は!

自分のスマホで撮ったとは思えないムーディな空間。

【コンラッド・シンガポール・オーチャード】の2階に位置する『マンハッタン』は「世界のベスト・バー50」に選出され、ホテルバーとしては世界初のバレルエイジング専用ルーム、リックハウスを持つ、まさに「ここに泊まっているなら、行かないわけにはいかないでしょ!」なマストアドレス。店名と同じマンハッタンというカクテルが有名です。ホテル1階のショップでもこちらのカクテルを買うことができ、ルームサービスでもオーダーすることはできますが、行かないと。現場に行かないと! だって超~素敵なんだもん!

スパイシーなポップコーンがおつまみ。謎に美味しくて、わりとお腹ふくれていたのにすごく食べちゃいました。

バーテンダーも皆様イケまくりで、目の前でシグネチャーカクテルを作ってくださる様子はまさにショーです。終始ご案内してくださったザナさん。スーツの着こなしも、マドラーを扱う手先ひとつをとっても美しいったらありゃしない。

テイスティングセットはこの日は左からシグネチャーカクテルのマンハッタン、真ん中はなぜかチョコレートの香りがするジャスフェスト、右はバーボンを用いたブールヴァルディエ コードでした。カクテルってこう、ぐびぐび飲めない強い味と香りがカクテルたるゆえんだと思うので、ちびちび味の違いを比較しながらあーでもないこーでもない言うのは楽しい! そして気がついたら酔っぱらってたよね!

そして、実は『マンハッタン』は『Conrad 1/3/5』プログラムを提供中。私たちはコチラに参加したんです。『Conrad 1/3/5』とは、コンラッド・ホテルズ&リゾーツが提供する、1時間、3時間、5時間の時間枠で現地の文化や体験を深く味わうことができるプログラムのこと。もちろん有料ですが各ホテルが独自に、現地の文化、アート、グルメ、冒険などを組み合わせたユニークな体験を提案していて、使える時間に合わせて選ぶことができます。


 


【コンラッド・シンガポール・オーチャード】は……2024年にリブランドしたばかりでスタッフも気鋭の方がきっと、揃っているんでしょうね。『Conrad 1/3/5』の内容が、かーなりイケてるんです!

ホテルの中で、樽で、今日も明日もカクテルを熟成しているんです!

まず、『マンハッタン』の『Conrad 1/3/5』プログラムは3時間コース。バレルエイジング専用ルームのリックハウスへの特別アクセスと、ガイド付きテイスティングがついています。


 


バレルエイジング=樽熟成ですから、要するにシグネチャーカクテルのいくつかは、このバーの中で、樽に入れて熟成させたものを提供しているんです。カクテルって熟成させるものなの? と無学な私は思ったのですが、混ぜたばかりのカクテルと、2カ月ほど熟成したカクテルを比較試飲させていただいたら、味の違いは素人の私にも明白! 樽のウッディな香りがカクテルの味をまろやかに、丸くしているのが、明らかに分かるんです!

こちらが比較用の試飲セット。

東京・麻布十番にある名店TOKYO CONFIDENTIALのメンバーもここを訪れたことがわかるサインを発見。え、これ「バー業界でもっとも影響力がある人物100人」に選出されたホリー・グラハム氏のサインってこと……(震)?

そして、ありますマンハッタンにもカーテンの奥に隠された秘密の小部屋が。『East47』という、限られた人しか入れない、斬新なカクテルを作ってもらえる空間です。うわあ、いつかプライベートで行ってみたいよー!

さらに、バーの中には実験室のような空間も。ここでは世界各国の貴重なお酒や、新たな味を求めて試作&熟成中のカクテルが陳列されています。

ウイスキーとマンハッタンを2015年5月24日に混ぜたものを熟成させているよってことかな…? え、10年も熟成させているの?

さらにこのプログラムの参加者には、最後にシグネチャーカクテルを瓶詰めして、蝋でシールドしてお持ち帰りさせてもらえるサービスも♡ ラベルに日付やメッセージを入れ、世界に一つだけのマンハッタンが完成するのです。もったいなくて飲めるかしらー!

私は大変に和風なメッセージを記載してみました。

わーい! 体験プログラムでおみやげもらえるのって、いくつになっても嬉しいよー!

お酒が好きならたまらないプログラム、ぜひ体験してみてくださいね。ちなみにここ『マンハッタン』ではニューヨーク ホットドッグも名物。ひとつ24シンガポールドルです。ソーセージにベーコンチップ、ハニーマスタード風味のアリオリソースが織りなす小ぶりながら情報量満載のお味は、わざわざ他ホテルから食べにくる方がいらっしゃるという話もうなずける確かなものでした。お腹に余裕がある方はぜひご賞味ください。

アリオリソースを追いかけしながらいただきましょう。酔ったアタマでもセンターにチーズ的なものがそっと挟まれていた、お味の複雑なハーモニーは理解できました。

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オトナミューズウェブ

「37歳、輝く季節が始まる!」がキャッチコピー。宝島社が発行する毎月28日発売のファッション誌『otona MUSE』がお届けする、大人のためのファッション・ビューティ・ライフスタイル情報!