犬と暮らすことを考えていたときに、保護子犬と運命のような出会いがありました。
犬と暮らすことを考えていたときに出会った保護犬・なつ子ちゃん
垂れ耳のあどけない表情が印象的なのは、「なっちゃんのパパさん(以下、飼い主さん)」の愛犬・なつ子ちゃん(撮影時、生後2カ月)。こちらは、家族に迎えた日の様子です。
飼い主さんによると、保護された犬が妊娠しており施設で出産。4頭の子犬が生まれ、そのうちの1頭がなつ子ちゃんだったといいます。

当時、飼い主さんは子どもたちが成人して家を出たため、ひとりで過ごす時間が増えた時期。子どもたちの後押しもあり、犬と暮らすことを考え始めたといいます。
そんななか、里親募集情報を見つけて施設に問い合わせることに。当初は別のきょうだい犬が気になっていたそうですが、「まだサイトには掲載していないコがいます」と紹介されたのが、なつ子ちゃんでした。

送られてきた写真を見た瞬間、「心を奪われました」と飼い主さんは話します。
飼い主さん:
「なんだかレトリーバーの子犬を思わせる、穏やかな佇まいをしていました。成長が楽しみだと思えて、なつ子を迎えることに決めました」

こうして、なつ子ちゃんを家族に迎えた飼い主さん。生後2カ月でやってきたなつ子ちゃんはとにかくやんちゃで、「まさに手が焼けるコ」だったそう。

家中のありとあらゆる家具を噛み、愛用の椅子はボロボロに。当初は戸惑ったそうですが、飼い主さんは「犬と暮らすとはこういうことか」と開き直り、受け入れることにしたそうです。
そんななかでも、子犬らしい可愛らしさを感じる瞬間も多かったそう。
飼い主さん:
「ボールやぬいぐるみを投げると、目を輝かせて追いかけては持ってきてくれる元気いっぱいのコでした。
成長するにつれてそういったおもちゃには興味を示さなくなりましたが、ロープの引っ張りっこだけは今でも大好きで、昔ながらの遊びが続いています」

そんな子犬時代を経て、なつ子ちゃんは現在4才(取材時)になりました。体つきもしっかりしてきて、成長を感じられる姿に。
噛みぐせも1才の誕生日を迎えるころにはすっかりおさまり、徐々に落ち着いた一面を見せるようになっていったそう。さまざまな経験を通じて、嬉しい成長も見られたといいます。
飼い主さん:
「1才のときに初めてプールへ連れて行ったんですが、おそるおそる水に入れた瞬間、見事に泳ぎ始めて驚きました。あのころから“こういうこともできるんだ”と、成長を実感する機会が増えました」

人見知りなタイプだというなつ子ちゃんについて、「選り好みする甘えん坊です」と話す飼い主さん。普段は慎重な一方で、好きな人の前ではがらりと態度が変わるのだそうです。
飼い主さん:
「彼女は基本的に、家族以外の人に触られることを好みません。唸るなどの威嚇をするわけではありませんが、知らない人が近づいてくると、すっと距離を置いて離れていくんです。
慎重な面もありますが、その分、本当に心を許した好きな人に対しては、驚くほど態度が変わって。その人が来ると、まるで子犬のように狂ったように甘え、おなかを見せて『なでて!』とアピールする姿は本当に愛おしいです」

なつ子ちゃんとの暮らしは、飼い主さん自身にも大きな変化をもたらしています。毎朝、なつ子ちゃんに起こされて長距離散歩に行くようになり、「以前よりも健康になったと実感している」と話します。

なつ子ちゃんについて、「私の3人目の子どもです」と話す飼い主さん。なつ子ちゃんとの今後について、こう語っていました。
飼い主さん:
「これまで大きな病気をしたこともなく、元気に成犬になってくれて嬉しいです。ソファで伸びて寝ている姿も、ぐーたらなイビキも、冬に布団へ潜り込んできて背中を押し当ててくる姿も……すべてが愛おしいです。
彼女が健康でいてくれることが一番の願いです。どうかこのまま、元気に年を重ねていってほしいです」

無邪気な子犬から、頼もしい成犬へと育ったなつ子ちゃん。これからも家族とともに、ゆっくりと幸せな時間を積み重ねていくことでしょう。
写真提供・取材協力/なっちゃんのパパさん
取材・文/雨宮カイ
※文中の表現は、飼い主さんご自身の表現に沿っています。
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年12月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
