「リンパ脈管筋腫症」の初期症状を医師に聞く 息切れ・咳・気胸をどう見分けるか

「リンパ脈管筋腫症」の初期症状を医師に聞く 息切れ・咳・気胸をどう見分けるか

リンパ脈管筋腫症の治療

LAMの治療では、肺機能の低下を遅らせるための薬物療法や合併症に対する処置が行われます。また重症化した際には酸素療法や肺移植が検討されます。
現在のところ根本的な治療方法はなく、病気の進行を遅らせることが治療の目的となります。

米国の研究では、LAMの10年間生存率は86%と報告されています。
参考:難病情報センター/リンパ脈管筋腫症(LAM)(指定難病89)

薬物療法

LAMの治療では肺機能の低下を遅らせる目的で、シロリムスという薬物が使用されます。
胸やお腹に溜まる「乳び」という液体や、腎臓にできる腫瘍(血管筋脂肪腫)の縮小にも効果が期待されています。

気胸や胸水に対する治療

LAMでは、肺に穴が開いてしまう気胸や、胸に溜まる乳び胸水が生じることがあります。
そのため、気胸を防ぐための胸膜癒着術や、溜まった胸水を抜くためのドレナージといった処置が必要です。

酸素療法

LAMが進行すると、肺の機能が低下し、体内の酸素供給が不足するため、酸素療法を行います。
特に、運動時や睡眠中に酸素が不足する場合、酸素療法を行うことで息切れや疲労感などの症状の軽減に効果があります。

肺移植

症状が悪化し、呼吸機能が著しく低下した場合、肺移植が検討されます。
LAM患者は気胸を繰り返すことが多く、気胸は肺の機能をさらに悪化させるため、移植が必要になることがあります。
LAMは移植後も再発する可能性があるため、移植後の管理が重要です。

リンパ脈管筋腫症になりやすい人、予防の方法

LAMはまれな疾患ではありますが、患者の多くは30~40代の妊娠可能な年齢の女性だと言われています。

病状には女性ホルモンが関与すると考えられており、妊娠やエストロゲン製剤(ホルモン薬)の使用によって症状が悪化する可能性があります。

また、気胸が起きやすいため、胸痛や息苦しさがあれば早めに受診することが推奨されます。

現時点で確立された予防方法はありませんが、呼吸機能の低下を防ぐためにも、喫煙習慣がある人は禁煙するようにしましょう。


関連する病気

結節性硬化症

腎血管筋脂肪腫

慢性閉塞性肺疾患

ランゲルハンス細胞組織球症

リンパ浮腫

気胸

乳び胸水


参考文献

一般社団法人 日本呼吸器学会/リンパ脈管筋腫症(LAM) 診療の手引き 2022

難病情報センター/リンパ脈管筋腫症(LAM)(指定難病89)

厚生労働省/結節性硬化症

一般社団法人日本呼吸器学会/リンパ脈管筋腫症

リンパ脈管筋腫症/家族性腫瘍/第4巻第1号/2004 年

配信元: Medical DOC

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