「重度知的障害」とはどのような状態?原因や支援内容も解説!【医師監修】

「重度知的障害」とはどのような状態?原因や支援内容も解説!【医師監修】

重度知的障害の方へのサポートと日常生活における配慮

重度知的障害の方へのサポートと日常生活における配慮

重度知的障害と診断された場合に学校生活でどのような支援が受けられますか?

重度知的障害と診断された子どもは、特別支援学校や特別支援学級で学ぶことが一般的です。支援学校や支援学級では個別の教育支援計画に基づき、子どもの発達段階や生活スキルに応じた指導や支援が行われます。

特別支援学級では、学習面での個別支援を中心に支援が受けられます。一方、特別支援学校ではより広い範囲で個別の支援が受けられます。例えば、意思表示や食事、排泄、衣類の着脱などです。子どもたちは、実際の生活場面に即しながら繰り返し学ぶことで、日常生活や社会生活を送るうえで必要な知識や技能の習得を目指します。

成人の重度知的障害の方が受けられる支援内容を教えてください

成人の重度知的障害を持つ方は、さまざまな支援を受けることができます。代表的な支援は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスです。
例えば外出時の行動援護や施設への短期入所、障害福祉サービス事業所での自立訓練、就労継続支援などがあります。これらのサービスは市町村に申請をすることで利用できます。

ほかにも、療育手帳の取得によりさまざまな経済的な支援や行政サービスを受けられるようになります。代表的な支援内容は下記のとおりです。

住民税・所得税における控除額の増額

交通機関や有料道路の運賃割引

NHKの放送受信料減免

公共施設の入場料や使用料などの割引

また、年金制度による障害基礎年金や国の制度である特別障害者手当なども受給できる可能性があります。

重度知的障害の方と接する場合はどのようなことに配慮すべきですか?

重度知的障害がある方と接する際は、本人の人権や意思、希望を尊重することが大切です。

相手の表情を見ながら、ゆっくり、丁寧に、わかりやすい言葉で説明します。心を傷つけないような言葉選びにも配慮します。会話が難しい場合でも、ジェスチャーや絵、写真などを活用して、相手の気持ちを汲みとります。

重要なのは敬意を持って接することです。自分ならこうして欲しいと思えるような関わり方を心がけましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ
重度知的障害は、知的機能に遅れがあり、暮らしのなかで支援が必要な状態で、原因や症状はさまざまです。早期に支援を開始することが、本人や家族の生活の質の向上につながります。

学齢期や成人期ではそれぞれのニーズに応じた支援制度が用意されています。保護者や家族が知識を持つことでより豊かな生活を送るためのサポートを受けられます。

参考文献

障害福祉サービスについて(厚生労働省)

知的障害(文部科学省)

知的障害児(者)基礎調査:調査の結果(厚生労働省)

配信元: Medical DOC

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