“勝男”竹内涼真はなぜ「肌着で料理する」のか?『じゃあつく』プロデューサーが語る舞台裏――今期トップ級の話題作

“勝男”竹内涼真はなぜ「肌着で料理する」のか?『じゃあつく』プロデューサーが語る舞台裏――今期トップ級の話題作

「いい意味でイメージと違った」シーンとは

 勝男に負けず劣らず、鮎美も応援したくなる主人公だ。夏帆の繊細かつ緻密な演技が、視聴者の心をわしづかみに、そのうえで爪をグッと立ててくる。鮎美が示す葛藤を自分事として無意識に考えてしまい、急に心臓がバクバクする瞬間も多いが、杉田氏も夏帆の演技には圧倒されっぱなしのようだ。

 ⒸTBSスパークル/TBS夏帆さんは、自分から発する言葉の重みがちゃんとある人です。セリフもそうなんですけど、動きとかもそうで。たとえば第2話の終わり、『ミナトくんに会いたくなっちゃって』と言った後に、自分が孤独だったと再認識させられて泣いちゃうところがあって。

 あのシーンは、私が最初に台本を読んでイメージしていたものとはいい意味で違うものになりました。夏帆さん自身が、自分の中で『別れて変わったはずなのに、孤独に感じてしまう』涙が出ちゃうような演技にしてくれて。並大抵の人にはできないと思うんですけど、そうした解釈を自分の中でしっかり持って演じてくれたのがすごいなと」

プロデューサーが語る、夏帆の演技が胸に刺さる構造

 演技が上手いかどうかはなんとなくわかるが、それを言語化することは難しい。杉田氏は「夏帆の演技の何がすごいのか」を言語化してくれている。

「セリフの受け方だったり、仕草、声のトーン、テンションなど、1シーン1シーンをちゃんと作ってきてくれていて、その積み重ねが夏帆さんの芝居の説得力につながっていると思います。

 特に、受付の仕事をしている時、渚といる時、勝男といた時、ミナトくんといた時とでそれぞれ話し方が違っているんです。実は鮎美っていろいろな人と会っていて、夏帆さんもいろいろな方と芝居をしているからこそ、それぞれに合った話し方に変化させていて、『夏帆さん、すごいな』というイメージを持っています」

 ⒸTBSスパークル/TBS 相手ごとにコミュニケーションを微調整しているからこそ、鮎美が“周囲の反応を気にしがち”な性格であることに説得力を与えているのだろう。そのため、髪を染めたり、自分の意見を母親・貴恵(しゅはまはるみ)に伝えたりなど、今までの鮎美では考えられなかった大胆な行動を見せる度に、新鮮な驚きを感じられるのかもしれない。



配信元: 女子SPA!

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