さなえさんは5歳になる娘のさつきちゃんと、海外単身赴任中の夫の3人家族。さつきちゃんはお誕生日にパパから海外ブランドのリュックをプレゼントしてもらいましたが、保育園にこっそり持っていった日に紛失してしまいます。
リュックの紛失がきっかけで浮上した夫の不倫疑惑。職場の後輩であり、シングルマザーの嫉山さんは自身も夫の不倫が原因で離婚した経験があり、頼れる相談相手でした。しかし、夫の弁明により、嫉山さんが夫の大学時代の元恋人であり、SNS上で夫との不倫を匂わせていた人物であると発覚。
嫉山さんがリュックの紛失に関与していると考えたさなえさんは、真実を明らかにするため、嫉山さんが出店しているというフリーマーケットに行くことを決意。ママ友・勝地木さんにさつきちゃんを預け、小型カメラを借ります。
会場で娘のリュックを持つ嫉山さんの娘を発見! 嫉山さんは「リュックは妹にもらった」と言いますが、その妹とはなんと保育園のみなみ先生でした。
責任を押し付け合い口論になる2人の様子を見て、「みなみ先生にリュックを持ってくるように言われた」と証言するさつきちゃんの動画と、保育園の用務員さんの証言動画を見せます。
保育園の用務員さんはなんと、みなみ先生たちの従姉(いとこ)だったのです。
さつきちゃんがこっそりみなみ先生にリュックを見せていた場面を見かけた翌日、さつきちゃんのリュックが紛失したことで、みなみ先生が犯人だと気付いた用務員さんがみなみ先生に直接問いただすと、「姉に脅されて仕方なくやった」と自白します。
言い訳ばかりするみなみ先生に、用務員さんは「悲しい思いをしたのはさつきちゃんだ」と咎めますが……。
どうして盗んだの? ついに明かされた後輩の本性















用務員さんに、リュックを盗ったのは自分だと伝えたうえで「心の準備ができたらリュックを返して、園長先生に話す」と約束したものの、1週間経っても報告するどころか、違う保護者が窃盗したことになったままに。
事実に気付きながら、さなえさんや園長に報告をしなかった自分も悪いと謝罪します。
白日の下にさらされた真実。さなえさんは嫉山さんに「どうしてこんなこをしたの!?」と動機を尋ねます。
すると嫉山さんは、さなえさんのスマホを確認して録音されていないことをたしかめると、本性を現し「あんたらのことが大嫌いだから」と言い放ったのでした。
▼悪事に気づいた段階で本来取るべき行動は“速やかな報告”ですが、一度先延ばしにしてしまうと言い出すタイミングを失い、罪悪感だけが積み重なっていくものです。みなみ先生も保身に走り、約束を守らないまま事態を放置し、事実から逃げようとしました。
過去の行いをなかったことにはできませんが、向き合い方次第で未来は変えられます。罪悪感をごまかさず、自分の責任をきちんと引き受ける——そんな姿勢こそが、後悔のない選択につながっていくはずです。
著者:マンガ家・イラストレーター あおば
