疲れと吐き気で、身体はどんなサインを発している?メディカルドック監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
関口 雅則(医師)
浜松医科大学医学部を卒業後、初期臨床研修を終了。その後、大学病院や市中病院で消化器内科医としてのキャリアを積み、現在に至る。内視鏡治療、炎症性腸疾患診療、消化管がんの化学療法を専門としている。消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、総合内科専門医。
疲れて吐き気がある症状で考えられる病気と対処法
疲れて吐き気を感じるとき、単なる一過性の体調不良と思いがちですが、身体が限界を迎えているサインの可能性もあります。まずは症状の特徴やすぐに行える対処法を知っておきましょう。
疲れて吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
長時間の仕事や緊張が続くと自律神経のバランスが乱れて胃腸の動きが低下し、胃のむかつきや食欲不振を伴う吐き気が出やすくなります。まずは作業を中断して静かな場所で休み、深呼吸をしながら安静にし、冷たい飲み物は避けて常温の水やお茶を少量ずつ摂りましょう。
背景には自律神経失調症や慢性胃炎、機能性ディスペプシア、ストレス性胃腸炎、脱水や低血糖などが隠れていることがあり、症状が続く場合や嘔吐の繰り返し・強い腹痛・意識低下を伴うときは早急に内科・消化器内科を受診する必要があります。
疲れすぎて吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
「疲れすぎ」の状態では、強い倦怠感に加えて吐き気やめまい、動悸が出て休んでも回復しにくくなります。仕事量や残業を見直し、睡眠時間を確保しつつ、就寝前のスマホ・パソコン使用を控えるなど生活リズムを整えることが重要です。
過労による自律神経の乱れや慢性疲労症候群、うつ病や適応障害が背景にあることもあるため、「気のせい」「甘え」と決めつけず、内科や心療内科・精神科への受診を早めに検討してください。
疲れで気持ち悪くて吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
疲れが重なったときの「なんとなくずっと気持ち悪い」吐き気は、胃の不快感や胸やけ、食欲低下を伴い、ストレスの多い時期に悪化しやすくなります。脂っこい食事や飲みすぎ、夜遅い食事を控え、消化にやさしいものを少量ずつ摂り、食後すぐ横にならないことが大切です。自律神経の乱れやストレス性胃腸炎、機能性ディスペプシア、逆流性食道炎などが原因となることがあり、症状が続く、体重減少や黒い便、吐血などがあれば消化器内科を受診してください。
目が疲れて吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
パソコンやスマホの長時間使用で目が疲れると、肩や首のこりが加わり、頭の重さや吐き気を伴う眼精疲労になることがあります。画面から目を離して遠くを見る、目を閉じて休ませる、蒸しタオルで目の周りを温めて血流を整えることが大切です。
ドライアイや合っていないメガネ・コンタクト、長時間の前かがみ姿勢が原因となることもあり、症状が続く場合は眼科でチェックし、問題がなければ内科や神経内科で全身の状態を確認してもらいましょう。
目が疲れて吐き気と頭痛がある症状で考えられる原因と対処法
目の疲れに頭痛と吐き気が重なると、デスクワークや画面作業の継続が難しくなります。
こめかみや後頭部を締めつける痛みなら緊張型頭痛が疑われ、入浴やストレッチ、ホットタオルで首・肩を温めると楽になることがあります。ズキズキする片側頭痛に光や音への過敏、吐き気を伴う場合は片頭痛が考えられ、暗く静かな場所で安静にし、痛む部分を冷やすと落ち着きやすくなります。
症状が繰り返す場合は眼科だけでなく神経内科や頭痛外来も受診し、市販薬の飲みすぎによる悪化を防ぎましょう。
寝不足で疲れて吐き気がある症状で考えられる原因と対処法
寝不足が続くと自律神経が乱れ、消化機能低下や血圧・心拍数の変動から、吐き気や朝の倦怠感、集中力低下などさまざまな不調が出やすくなります。慢性的な睡眠不足は、ストレスへの抵抗力も弱め、胃腸症状や頭痛、不眠、全身の倦怠感、抑うつ傾向など多彩な症状につながることがあります。
十分眠っても吐き気や強い眠気が続く、いびきや無呼吸が疑われる場合は、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害や循環器・内分泌の病気が隠れている可能性があるため、早めに内科や睡眠外来で相談しましょう。
すぐに病院へ行くべき「疲れと吐き気」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
疲れがあって吐き気と強い頭痛・意識の異常がある場合は、救急科・脳神経外科・神経内科へ
疲れと吐き気に加え、突然の激しい頭痛、ろれつが回らない、片側の手足のしびれ・脱力、意識がもうろうとする場合は、脳出血・くも膜下出血・脳梗塞などの脳疾患が疑われます。
こうした脳卒中は発症からの時間で治療成績や後遺症が大きく変わるため、「いつもと違う頭痛」「急におかしくなった」と感じたら迷わず救急対応可能な総合病院や脳神経外科・神経内科を受診してください。
受診時には、症状が出始めた時刻や経過、内服薬(特に抗凝固薬・抗血小板薬)の有無をできるだけ正確に伝えることが重要です。
病院受診・予防の目安となる「疲れて吐き気」ときのセルフチェック法
・吐き気が数日以上続き、食事や水分があまりとれない場合
・強い頭痛、胸の痛み、激しい腹痛など、どこか一カ所に強い痛みを伴っている場合
・ふらつき、冷や汗、動悸、息苦しさ、意識がぼんやりするなど全身状態の悪化がある場合

