
この世には人ならざるものが人に紛れて暮らしているという。それは神だったり、妖怪だったり、幽霊だったり…どうやらこの世は人間だけの住み処では決してないらしい。今回紹介する漫画『福虎飯店へようこそ』の舞台となる中華料理店は、そういった“人ならざるもの”が営む食堂だったのだが、どうやら経営がうまくいってないらしく…!?

「福虎飯店」を営むのは、寅の化身であるフーユエ様。店の経営がうまくいかないと「十二支をクビに」という崖っぷちに立たされているのだが、気性の荒さから従業員である猫たちは次々に店から逃走。そこへ自分のことを「ねこ」と名乗る小さな女の子がやってきた。ねこが来てからというもの閑古鳥が鳴いていた店が一転、多くの客で賑わうようになったのはよかったのだが、実はねこには自分でも自覚していない秘密があって…!このあと神をも巻き込む大変な事態へと発展していく。
ねこの秘密とは一体…?そして秘密を抱えたねこが待ち続ける「まいちゃん」とは一体誰なのか…?

本作を描いたのは「普段は漫画を描いたりイラストを描いたりしています」という、しばたさびまる(@pizakuigumatori)さんである。しばたさびまるさんに本作について、掘り下げて話を聞いてみた。
――とてもおもしろい構想であっという間に読みました!この構想を思いついたきっかけを教えてください。
『福虎飯店へようこそ』は、私の好きなものを詰め込んだ作品です。そもそも干支が好きで、何かおもしろい話ができればいいなと思って作り始めました。特殊な力を持った存在が私たちの認識していない範囲のどこかにいて、そこで今日も何か事件が起こっていたりしたらアツいよねー、なんて妄想しながら話を作りました。
――確かにこの世は不思議なことも多く、目に見えるものがすべてではない気がしますよね。
人間は何かと寺社仏閣にお参りしに行きますが、神様や仏様は人間の前に姿を現しません。でもはるか昔から現代までずっと信仰されています。きっと目に見えなかったり人間によく似ている神秘的な存在がどこかにいて、知らず知らずのうちに人間を助けてくれているからなのかも!と考えています(笑)。
とはいえ、私自身なにも知覚できないのでなんとも言えませんが、もしそうだったらありがたいしうれしいので、創作のヒントにならないかと日頃から妄想をしています。
――素朴な感想なのですが、「十二支」と言いながら猫のキャラや登場シーンが多いですね。
猫が多いのは、単純に猫が好きだからです。寅(虎)とも相性がいいので、ちゃっかりキャラクターとして採用してしまいました。
――本作の見どころや「細かいところだけどココを見てほしい」という作者ならではの視点がありましたら教えてください。
「ねこ」が店に入ってきたことによって店内の雰囲気が明るくなり、フーユエの表情がだんだんと柔らかくなっていくところですかね。最初はただ怖いキャラクターだったのが、物語が進むにつれて感情が豊かになっていく…のような展開が大好きなので、それを絶対表現したいなあと思って描きました。
また、「次郎」と「ねこ」の関係性もかわいく描けているんじゃないかと自負しています。

本作『福虎飯店へようこそ』は、ラストの展開での「こうやって都市伝説が生まれるのか…」という結び方もおもしろい。ぜひ最後まで注目して読んでみてほしい。
しばたさびまるさんは最後に「コミティアにもよく参加しています。同人誌の販売や配信サイトで漫画の配信を行っておりますので、ご興味ありましたらぜひチェックしてください!」と話した。「イラストのお仕事も募集中です」とのことなので、今後の活躍からも目が離せない。
取材協力:しばたさびまる(@pizakuigumatori)
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