釣り返しは効かず、サイズは大小さまざま
野鮎が獲れたことで、断然反応は良くなった。しかし、入れ掛かりとはいかず。そう甘くはない今年の箒川。お昼近くになると時折雨も降り、肌寒い。この天気が影響を及ぼしているのか定かではないが、手を尽くしての拾い釣りといった感じだ。良型の鮎が続けば良いのだが、そうもいかず。オトリになるだろうか?というチビ鮎も混じってくる。このチビ鮎が掛かるとリズムが崩れ、沈黙の時間が続く。
そして、もう一つ。同じポイントで釣り返しが効かない。追いけのある鮎を抜いてしまうと、たちまち反応がなくなってしまうのだ。狙う筋を変えたり、足を使ってポイントを探っていく必要があった。簡単な状況ではなかったが、試行錯誤の末、鮎を掛けていく時間も楽しい時間であった。お昼休憩に友人達と話していると、鮎が乱舞し溜まる場所もあったとのこと。そのポイントに入った友人は半日で20匹程の釣果を上げていた。どうやら場所ムラがあるようなので、見切りを早くし、多くのポイントに竿を出すことが釣果アップの肝となるようだ。
夕刻にプチゴールデンタイム
相変わらずどんよりとした空模様ではあったが何とかお天気はもっていた。入川口から少し下流の、午前中に入ったポイントを通りかかると「ギラン」と大きな煌めきが見えてしまい足が止まる。1回だけ竿を出してみよう。仕掛けを張る間にも鮎の煌めきが見えている。これはもしや時間を置いたことにより、また釣れるのでは!?早速オトリを送り込む。目印の真下でギラリン!が、反応がないまま時間だけが過ぎる。やはり一度抜いたポイントだからダメなのか?見切りをつけ順々に下流の深場を攻めていく。しかし、どんなにポイントをずらしても反応はないままであった。
そこでもう一度「真逆戦法」を試してみようと思い立ち、ポイントを浅場へと移した。すると水深が浅いこともあるだろうが、キランキランと鮎の煌めきがあちらこちらで見えるではないか!今日イチ元気な鮎をオトリで送り込むと、ひと流し目でバッキューン!掛かった~!ここからは〝プチ入れ掛かり〟となり、8匹の鮎を掛けることができた。決して大きな鮎ではなかったが、どの個体も若く、鋭い当たりで十分に楽しませてくれた。どうやら14時30分頃をさかいに、川全体で活性が上がったようだ。下流の流れのある岩盤を狙った友人達も飽きぬ程度に釣果を上げていた。この岩盤で釣れる鮎は型揃いで良型が多く、最大27.3cmのデカ鮎も掛かっていた!
皆良い感じで釣果を上げていたが、16時30分頃になると強い雨が降り出す。ずぶ濡れになった私達は後ろ髪を引かれつつ納竿とした。今回の箒川はお日様も顔を出さず、気温も上がらぬ状況下であったが、まだまだ若い元気な鮎達が顔を見せてくれた。簡単に釣れるわけではないが、1日を通せば活性の上がる時間もあり、型、数ともに十分楽しませてくれる。日々秋は深まり、状況が変わる時期ではあるが、もう少し、あと少し、最後まで私達を楽しませてくれることだろう。今シーズンの締めくくりに箒川はオススメの河川である。

