「網膜剝離の前兆となる初期症状」はご存知ですか?セルフチェック法も解説!

「網膜剝離の前兆となる初期症状」はご存知ですか?セルフチェック法も解説!

網膜剥離で緊急受診が必要な状況と眼科での対応

網膜剥離で緊急受診が必要な状況と眼科での対応

網膜剥離で緊急受診が必要になるのはどのようなときですか?

網膜剥離が疑われる症状を自覚したら、少しでも早く眼科を受診する必要があります。特に、視野の端に黒い幕がかかったように見える場合は、網膜剥離がかなり進行しているサインであり緊急性が高い状態です。

また、突然大量の飛蚊症が発生した、閃光が繰り返し見えるといった症状も、網膜に裂孔や剥離が生じ始めている可能性があるため放置せず早めに検査を受けるようにしましょう。

なかには網膜剥離が数日のうちに急速に進行することがあり、「まだ大丈夫かも」と様子をみないようにしましょう。特に、網膜の中心である黄斑にまで剥離が及んでしまうと、手術で網膜をもとに戻しても視力が回復しないおそれが高まります。

網膜剥離の疑いがあるのに放置をするとどうなりますか?

網膜剥離を治療せず放置すると、剥離した範囲がどんどん広がっていきます。最初は網膜の一部だけが剥がれて視野の一部が欠ける程度でも、時間とともに剥離が拡大し、最終的には網膜全体が剥がれてしまうこともあります。

網膜から視細胞への栄養供給が絶たれるため、剥離した部分の網膜機能は徐々に低下していきます。特に、黄斑まで剥がれてしまうと、視力が大きく下がり、黄斑が剥離していた期間が長いほど視力の戻りも悪くなります。

さらに、長期間放置した網膜剥離では、網膜上に細胞膜が増殖して網膜を強く引っ張る増殖硝子体網膜症へ進行し、複数回の手術を行っても網膜を付けられなかったり、最終的に失明したりしてしまう危険性もあります。

網膜剥離疑いで受診した場合の検査方法を教えてください

網膜剥離が疑われる症状がある場合、眼科ではさまざまな検査を行います。

具体的には、視力検査や屈折検査などの基本的な検査、そして眼底検査を行います。眼底検査は、目薬で瞳孔を大きく開いてから、目の奥(眼底)をすみずみまで観察する検査です。眼底検査により網膜に裂孔や剥離が起きていないか直接確認しますが、もし出血などで眼底が見えにくい場合には超音波検査を行って網膜の状態を調べます。

また、網膜の中心部(黄斑)の状態を調べるために光干渉断層計(OCT)検査で網膜の断面像を撮影します。

これら検査結果を踏まえて、症状が網膜剝離によるものか、あるいはそれ以外の病気による症状なのかを判別します。

網膜剥離は治療すれば治りますか?

適切な治療を受ければ、網膜剥離の多くは治すことが可能です。早期に発見された場合は、網膜が剥がれきる前の網膜裂孔の段階で治療介入できることもあります。その場合、レーザー光線を網膜の裂孔周囲に照射して接着させるレーザー光凝固術を行うことで、網膜剥離への進行を食い止められることがあります。

一方、網膜剥離が起こってしまった場合は基本的に手術が必要です。手術には、大きく分けて2種類の方法があります。一つは強膜内陥術といって、眼球の外側からシリコンのバンドやスポンジで眼球壁を押し込んで網膜の裂孔部分を支え、併せて裂孔周囲をレーザーや冷凍で固める方法です。

もう一つは硝子体手術といって、眼球に小さな穴を開けて器具を挿入し、濁った硝子体を取り除いてから眼内にガスやシリコンオイルを入れて内側から網膜を押さえつける方法です。どちらの術式になるかは年齢や剥離の状態によりますが、いずれも網膜をもとの位置に復位させることを目的とした手術です。

網膜剥離と診断された場合は眼科医の指示に従い安静を保ち、可能な限り速やかに適切な治療に臨むことが大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ
網膜剥離は決して珍しくない目の病気ですが、その程度によって必要な治療や視力への影響は大きく異なります。初期段階では飛蚊症や光視症といったわずかな異変しかなく、自覚症状が乏しいため見過ごされることもあります。

しかし、網膜に裂孔ができていたり、網膜剥離が始まっていたりする可能性があります。症状が軽いうちに発見できればレーザー治療など負担の少ない処置ですむのに対し、進行してしまうと入院が必要な手術や長期の通院が避けられず、視力の回復も限定的になってしまう場合があります。見え方に違和感を覚えたら、決して放置せず早めに眼科を受診しましょう。小さなサインも見逃さず適切に対処して、大切な視力を維持しましょう。

参考文献

『網膜剝離』(日本眼科学会)

『飛蚊症と網膜剥離 なぜ?どうするの』(日本眼科医会)

配信元: Medical DOC

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