
『海街チャチャチャ』で注目を集め、『損するのは嫌だから』や『グッドボーイ』など数々の韓国ドラマに出演し、いまや韓国を代表する実力派俳優としての地位を築いているイ・サンイさん。
2025年10月5日には日本での初ファンミーティング、「2025 LEE SANG YI FAN MEETING [イサンイです] IN JAPAN」を成功裏に終わらせ、そのチケットは即日完売というほど日本で凄まじい人気を誇るイ・サンイさんに独占インタビューさせていただきました!
日本初ファンミーティングは「幸せな時間でした」

―日本で初めてのファンミーティングを終えられていかがでしたか?
イ・サンイさん:本当に本当によかったですし、とても楽しかったです。司会者なしで、一人で進行する形のファンミーティングだったので、会場の皆さんとうまくコミュニケーションが取れなかったらどうしようという心配もありました。でも素晴らしい通訳の方と、心の広いファンの皆さんのおかげで無事に終えることができました。
大きな劇場ではなく小さい規模のライブハウスで行ったこともあって、一人一人と直接会話をしているかのような気分でしたし、とても楽しかったです。
―ファンの熱量を直接感じられる場だったと思いますが、特に印象に残った場面はありますか?
イ・サンイさん:「日本のコンビニグルメ体験」のコーナーが一番印象に残っています。まるで友達とおしゃべりしているような気分でした(笑)。本来は僕がファンの皆さんにいろいろお見せしなければならないステージなのに、逆に僕の方がファンの皆さんからたくさんのエネルギーをいただいた気がします。本当に楽しくて、食べ物もとても美味しかったです。
小さい会場ならではの魅力はまさにこういう温かいやりとりができるところだと思いますね。とても幸せな時間でした。
―今回は「大学の先輩が日本のキャンパスを訪れる」というコンセプトだったと伺っていますが、特に力を入れて準備したプログラムは何でしたか?

イ・サンイさん:米津玄師さんの『Lemon』ですね。元々とても有名な曲ということもあってか、皆さんにもとても喜んでいただけたと思います。実は、日本語の歌詞を覚えるのが本当に大変だったんです。ギター弾き語りなので、歌詞が表示されるモニターを見る余裕もなくて(笑)。日本の歌を演奏しながら歌いたいという思いがあったので、皆さんが温かく聴いてくださって本当に嬉しかったです。

―本当に素晴らしいステージで拍手が鳴りやみませんでしたね。どのプログラムも大盛り上がりでした。
イ・サンイさん:打楽器パフォーマンス(ナンタ)でも大きな拍手をいただきました。パフォーマンスそのものを楽しんでくださったのか、それともノースリーブ姿を楽しんでくださったのか…(笑)。
本当は韓国伝統の太鼓を持って行きたかったのですが、状況的に難しかったため、日本の和太鼓を調達して代用しました。韓国のドラムスティックと日本の和太鼓の融合もまた新鮮で面白かったです。

―今回のファンミーティングのチケットは即日完売されたということで、日本での凄まじい人気についてはどのように受け止めていらっしゃいますか?
イ・サンイさん:本当に心から感謝の気持ちでいっぱいです。日本では初めてのファンミーティングだったので、日本に僕のファンがいるのか、果たして本当に会いに来てくださる方がいるのか、実はとても不安でした。でもいざ蓋を開けてみたら、本当に奇跡かと思うくらい多くの方が来てくださって驚きと感動で胸がいっぱいになりました。
ライブハウスならではの距離感と温かい雰囲気がとても心地よく、かけがえのない時間でした。改めて、心から感謝の気持ちをお伝えしたいです。

日本の作品にも挑戦してみたい

―オファーは絶えないかと思いますが、作品を選ぶ際に大切にしている基準は何でしょうか?
イ・サンイさん:まずは作品の「面白さ」が一番大事ですね。自分が面白いと思えないと、ご覧になる方にも面白いと感じてもらえないと思うんです。あとは、これまで演じてきた役とは異なるか、あるいは新しい一面を見せられるかといった「新しい挑戦」ができるかどうかも大切にしています。
とはいえ、そこまで作品選びで深く悩んだり、難しく感じるタイプではないかなとは思います。ただ作品に参加できること自体にいつも感謝しています。
―ミュージカル、ドラマ、映画と幅広く活動されていますが、俳優をずっと続けられる原動力、俳優という職業の魅力は何だと思いますか?
イ・サンイさん:面白い台本を読み、その台本に関わるすべての方々とコミュニケーションを取りながら、ぶつかり合い、皆でひとつの目標に向かって進むというその協働の過程が本当に楽しくて、今でもワクワクします。
それに、歌も、バラエティも、舞台も、やっぱりすべてが楽しいんです。僕の人生そのものが「俳優としての人生」なんだと思います。昨日はシェイクスピアになり、今日は歌う俳優イ・サンイになり、明日はまた別のイ・サンイになる。そんなふうに僕は自分の仕事を心から楽しんでいます。
―これまで多くの役を演じてこられましたが、役作りは事前にじっくり準備するタイプですか?それとも現場の雰囲気に合わせてつくり上げるスタイルですか?
イ・サンイさん:「準備が50%、現場で固めるのが50%」ですね。ここで言う50対50というのは「心の比率」のことです。
まず役作りの段階では、自分ができる最大限のことをします。外見的なところだと例えば、役柄に応じたダイエットや体づくり、ヘアメイクや衣装合わせなどもありますし、それから内面的なところでいえば役について分析したり、台本の暗記や練習などあらゆる準備を重ねます。
でも、自分の準備で完結するものではないですよね。現場で生まれるもの、変化していくものをしっかり受け止める柔軟さも大切だと思います。なので、外から入ってくる刺激や影響を受け入れる余裕といいますか、「心の準備」も必要だと感じているんです。
―今後挑戦してみたいジャンルや役柄はありますか?
イ・サンイさん:ファンミーティングでもお話ししたのですが、日本の音楽に関わる作品や演技に挑戦してみたいです。子どもの頃から日本の音楽をよく聴いて育ったので、特に日本のロックに惹かれています。日本で音楽に関わる役を演じることができたら、とても面白そうだなと思います。
―実現できる日を楽しみにしています!

