猫の繁殖を抑え、観光名所にも

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インドネシア・ジャカルタのPramono Anung知事は、「管轄する島々の1つに野良猫を集めて、猫島を設置する」というプランを2025年5月に発表しました。市内の野良猫の数を抑制するとともに、猫が数多く住む日本の青島のように、多くの観光客をひきつけることを狙っています。
2024年推計によると、ジャカルタ市内には75万匹の野良猫と11万匹の飼い猫がいます。猫は1年に3、4匹の子猫を産むため、今後5年間でその数が4倍に増加すると予測されています。これは、病気の伝染や人間とのトラブル、野鳥の減少など生態系の不均衡といったリスクが高まることを意味します。
市は年間約2万匹の猫に不妊手術を行っていますが、それだけでは間に合いません。しかも、保護された猫たちを収容する施設も不足しています。
そこで知事が目をつけたのが、ジャカルタ本土から北西160キロメートルにわたって広がるサウザンド諸島です。
1000匹の猫を島に移住させる計画か

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同諸島は約340の島からなり、多くは昔ながらの漁業を営む人々が暮らしています。なかにはリゾート地になっていたり、人が住んでいない島もあります。
「猫島ができれば、保護された野良猫などが収容されます。でもそのまま放置されることはありません」というのは、ジャカルタ食料安全保障・漁業・農業庁のHasudungan Sidabalok長官です。
「島内では1000匹ほどの猫たちが快適に過ごせる場所を用意し、十分な世話とグルーミングを受けられるようにします。人々はここを訪れ観光を楽しむとともに、猫に関する学びを得ることもできるのです」
ところが海の真ん中にある無人島に猫を移住させるという考えは、専門家や環境保護活動家の間で物議を醸しています。「猫が新しい環境に適応できないかもしれない」「島の野生動物に影響を与える可能性がある」というのです。

