最近話題に上がることが多い「マイコプラズマ肺炎」。とくに子どもや若い世代に多く見られ、初期症状が風邪と似ているため、見過ごされがちです。しかし、適切な治療を怠ると重症化する可能性もあります。本記事では、マイコプラズマ肺炎の治療法と予防法について、感染症専門医の忽那賢志先生にお話を伺いました。

監修医師:
忽那 賢志(大阪大学大学院医学系研究科 感染制御医学講座教授)
山口大学医学部を卒業後、救急医療などの現場で経験を積み、その後、感染症を専門とするようになる。2009年から奈良県立医科大学感染症センターで研修し、2010年には市立奈良病院で勤務。2012年より国立国際医療研究センター国際感染症センターに勤務。主な著書に「感染症診療とダニワールド」(シーニュ、電子書籍)、「みるトレ 感染症」(医学書院)、「症例から学ぶ 輸入感染症 A to Z」(中外医学社)、「専門医が教える 新型コロナ・感染症の本当の話」(幻冬舎)など。
編集部
マイコプラズマ肺炎の治療法について教えてください。
忽那先生
軽症の場合は自然に回復することもありますが、ほとんどの場合は抗生物質が必要です。マイコプラズマ肺炎の場合は、効く抗生物質が普通の肺炎とは種類が違うことに注意が必要です。普通の肺炎だと思って処方された抗菌薬が効かないということが起こりうると思います。そのほか、症状を和らげるために、咳止めや解熱剤が処方されることもあります。早期診断と適切な治療を受ければ、通常は数週間で回復します。
編集部
一度完治しても、再び感染することはありますか?
忽那先生
マイコプラズマ肺炎に一度感染すると免疫がつきますが、その効果は永久ではありません。数年後には再感染のリスクがあります。ただし、一度感染すると免疫ができるため、しばらくは再感染しにくいだろうと言われています。
編集部
予防の方法についても教えてください。
忽那先生
現在、マイコプラズマ肺炎に特化したワクチンはありません。そのため、感染対策として咳エチケットや手洗いが非常に重要です。咳やくしゃみをする際には口元を覆い、手指をこまめに洗うことで感染を広げない努力が求められます。また、免疫力を高めるため、規則正しい生活やバランスの取れた食事を心がけることも予防に役立ちます。
※この記事はメディカルドックにて<「マイコプラズマ肺炎」と「肺炎」の違いを医師が解説 10・20代に発症者が多くなる?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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