女性に特有のがんの一つである腹膜がんは、卵巣がん・卵管がんとよく似た性質です。症状や診断・検査方法・進行期や治療方法などにも同じ部分が多くあります。
一方では検診の方法が確立されておらず、早期発見早期治療が難しいがんです。多くは進行した状態で発見されるため生存率は高くなく、警戒すべきがんでもあります。
この記事では腹膜がんの生存率や症状を詳しく解説します。診断・治療法などの共通点も紹介するので参考にしてください。

監修
腹膜がんとは?
腹膜がんは腹腔の内面や内臓の表面を覆う腹膜にできたがんで、卵管組織由来と考えられる女性に特有のがんです。
病理的な分類で漿液性腺がんであり、卵巣や卵管にがんの原発巣がない場合に腹腔がんと診断されます。胃がんや肝臓がんの転移巣である、腹膜播種(はしゅ)とはまったく違う種類のがんです。
区分のために、腹膜がんは原発性腹膜がんと呼ばれることもあります。腹膜がんは組織的な特徴が卵巣がんや卵管がんとよく似た性質を持ち、治療に対する反応も同様です。このため、診断・治療などの扱いも基本的に同じ方向性で行われます。
腹膜がんの生存率は?
腹膜がんの5年生存率の目安は以下のとおりです。腹膜がんは個別のデータがなく、性質が類似した卵巣・卵管がんの数値を示しています。
進行期1:90.6%
進行期2:76.6%
進行期3:46.2%
進行期4:27.8%
転移などがない早期であれば高い生存率を示しますが、がんが原発巣から外に出た2期以降は急激に数値が低下します。
腹膜がんの進行期は早期でも2期とされ、多くは3期で発見されて生存率は高くありません。
検診手順が確立していない腹膜がんは早期発見が難しく、発見時には多くの例で腹膜の広い範囲やほかの臓器にがんが広がっています。そのため治療成績が上がらず、予後不良となりがちです。

