子育てと仕事に追われる主人・あやか。しかし、同僚の礼子さんから不倫の悩みを綴った長文LINEが頻繁に届くようになり、正直憂鬱でした。それでも職場での人間関係を考えると無下に扱えず、悩みは深まるばかりです。
不倫に夢中になる気持ちが理解できない
私は20代前半で結婚し、すぐにユウシを授かりました。子育てと仕事の両立で手いっぱいの毎日で、正直、恋愛話には全く興味がありません。
特に、既婚者との恋愛なんて、自分とは縁遠い世界の話だと感じていました。だから、礼子さんが熱心に語る不倫の話も、どこか他人事のように聞いていました。
礼子さんは49歳まで一度も結婚せず独身。もちろん子どももいません。そういう意味では私とは違う人生を歩んできたのだと思います。だからなのか、礼子さんの恋愛に対する考え方や情熱は、私よりずっと若いようにすら感じました。
同僚の不倫話はエスカレートしていく
憂鬱な私の気持ちとは裏腹に、礼子さんからの不倫話はどんどんエスカレートして情熱的になっていきます。その内容は、聞いている私が赤面しそうになるようなことばかり。
「私、本気になっちゃった」
「彼は『本気になるのが怖いから会えない』って。許されぬ恋だと思うと泣けてきちゃうわ」
「私、あの人の1番になりたいわ。奥さんがいても心の中で私が1番ならいいの」
こんな言葉の羅列が、仕事の合間にも、そして家でユウシと遊んでいる時にも届くのです。通知が来るたびに、またか…と、深くため息をついてしまいます。

