同性婚訴訟、合憲判断は「悪夢のようなもの」原告8人が上告「最高裁に期待」東京第2次訴訟

同性婚訴訟、合憲判断は「悪夢のようなもの」原告8人が上告「最高裁に期待」東京第2次訴訟

同性同士の結婚が認められないのは憲法に反するとして、当事者が国を訴えている訴訟で、現行法のルールを「合憲」とした控訴審判決を不服として、原告8人全員が12月11日、最高裁に上告した。

この訴訟は、全国で争われている「結婚の自由をすべての人に」訴訟6件のうちの1つで、これまでの5件の高裁判決で「違憲」との判断が出ていたが、11月28日の東京第2次訴訟の控訴審判決では一転して「合憲」判断が下された。

この上告で、関連するすべての訴訟が、最高裁の判断を待つことになった。

●「これまでの高裁判決に比べて異質」

この日の上告後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた東京弁護団共同代表、上杉崇子弁護士は改めて控訴審判決を批判したうえで、上告理由についてこう語った。

「これまで5つの高裁判決は、法律上同性のカップルが置かれている現状について真摯に向き合い、少数者の人権に関する問題として司法としての役割を果たそうとしていました。

しかし、この判決は、法律婚制度は、『一つの夫婦とその間の子』の結合体を一つの家族の姿として想定する制度設計にはなお合理性があり、法律上同性のカップルの取扱いについては、まずは国会において審理されるべきであるとしました。

法律上、同性のカップルに対して、法律婚制度の利用を認めないことの根拠を一切示すことなく、本件諸規定を合憲と判断しました。

このような判決の判断は、これまでの5つの高裁判決と比べても極めて異質であり、人権の砦としての司法の役割を放棄するものに等しく、到底受け入れられるものではありません」

●「悪夢のような判決、最高裁に期待」

原告の1人、山縣真矢さんも控訴審判決について、遺憾の意をあらわした。

「悪夢のような判決でした。また、判決後にネットでは控訴人(原告)たちを励ますコメントがありましたが、一方で、SNSでは、この判決に同調して、事実に基づかないヘイト的な言動も増えてきていると感じました。

当事者たちはそうしたコメントを読んでとても悲しいし、つらい思いをしているという現状を知ってほしいです。

そして、こうした状況は、人権の砦ともいわれる裁判所の責任です。そこまで考えてあの判決を書いたのか、とても残念です。最高裁には期待したいと思います」

一方で、政治への思いをこう語った。

「高市早苗首相は明確に同性婚の反対を表明しています。しかし、高市首相は勉強熱心な人ですので、これまで5件の違憲判決を読んでいただきたいと思います。

80年前、今の憲法ができてやっと女性は参政権を得ました。その延長に高市さんが女性として首相になったわけです。

当時、性的マイノリティも病気だとされてきましたが、同じように権利のために戦ってきました。同性婚は世界で39の国や地域で実現しています。日本も人権後進国といわれないよう、早く実現してほしいです」

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