インフルエンザ流行への受け止め・予防法は?
編集部
最後に、インフルエンザ流行への受け止め、予防法について教えてください。
吉野先生
今季のインフルエンザは流行の立ち上がりが早く規模も大きく、学級閉鎖などの影響が目立ちますが、現時点で重症化のリスク自体が特別に高まっているわけではありません。過度に不安になりすぎず、ワクチン接種や手洗い・マスク・休養といった基本的な対策を続けつつ、症状が強いときには早めに医療機関を受診するなど、落ち着いて適切に対応していくことが大切です。
インフルエンザから身を守るためには、日頃の基本的な予防行動がとても重要です。まず、帰宅時や食事前などには、こまめな手洗いを心がけましょう。石けんと流水を使い、手のひら・甲・指先・指の間・手首まで丁寧に洗うことで、手についたウイルスの多くを落とすことができ、体内への侵入を防ぎやすくなります。特にインフルエンザウイルスはエンベロープを持つウイルスのため、石けんの界面活性作用で壊れやすいという特徴があり、手洗いは有効な対策と考えられています。
また、流行前にワクチン接種を受けておくことは、発症や重症化のリスクを下げる手段として重要です。最近では、従来の不活化ワクチンに加えて、経鼻生ワクチンも小児では使用が可能となり、ワクチンの選択肢が増えてきています。さらに、十分な休養と栄養バランスの良い食事によって体の抵抗力を高めておくことも大切です。
室内環境の整え方もポイントです。空気が乾燥しすぎると、ウイルスが空気中に長く漂いやすくなるうえ、のどの粘膜の防御機能も低下してしまいます。そのため、50〜60%程度の湿度を目安に、適度な湿度を保つと良いでしょう。ウイルスは、生体の中で増殖することで症状を引き起こします。その意味でも、日常生活の中で他者との距離を保つこと、特に流行期には人混みをできるだけ避けることは有効な対策です。
加えて、医療現場や人が密集する場面などでは、不織布マスクの着用が感染予防に有効であるという報告もあります。さらに、家庭ではこまめに換気を行い、室内の空気を入れ替えることで、ウイルスがたまりにくい環境を保つことができます。これらの対策を組み合わせて続けることが、インフルエンザから身を守るうえで大切です。
編集部まとめ
インフルエンザの流行により、学校では学級閉鎖が行われるケースが増えています。学級閉鎖は、クラス内での感染を広げないための大切な対応で、欠席状況や感染者数などをもとに学校や自治体が判断します。流行期には、日頃の予防を続けることが感染を防ぐために役立ちます。学校と家庭が協力しながら、できる対策を少しずつ続けていくことが安心につながるでしょう。

