薬物性肝障害の前兆や初期症状について
薬物性肝障害は初期症状がみられないことがあり、採血の数値によって初めて診断されるケースもあります。
初期症状がある場合は、倦怠感や食欲不振、かゆみ、黄疸、38-39℃の発熱、発疹、吐き気、嘔吐などがみられます。
アレルギー性の薬物性肝障害では、発熱や発疹、吐き気、嘔吐が現れやすいです。
肝内胆汁うっ滞を引き起こし、かゆみや黄疸がみられる場合があります。
肝細胞障害型では特徴的な症状は少ないものの、機能低下に陥ると肝性脳症による神経症状や昏睡状態、出血傾向、腹水の貯留などがみられる場合もあります。
薬物性肝障害の症状がみられた場合は、投与した医薬品や商品の内容、投与から発症までの時間などを把握し、速やかに医療機関を受診しましょう。
薬物性肝障害の検査・診断
薬物性肝障害の診断は、問診や血液検査、薬剤反応リンパ球刺激試験(DLST)、エコー検査やCT検査などにより行われます。
問診では、投与している医薬品や健康食品などの摂取歴を確認します。ウイルス性肝炎などとの鑑別するために海外への渡航歴や生ものの摂取、性交渉、飲酒歴などを確認することもあります。
血液検査ではALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)やALP(アルカリフォスファターゼ)の数値を確認し、肝機能の状態を確かめます。
肝細胞障害型ではALTの上昇、胆汁うっ滞型ではALPの上昇がみられます。
肝障害の劇症化のリスクがある場合には、血清アルブミンなどの値も確かめたり、プロトロンビン時間(血液に試薬を加えて血が固まるまでの時間)を測定したりすることもあります。
薬剤反応リンパ球刺激試験(DLST)は、血液中のリンパ球の薬剤に対する反応を観察する検査であり、陽性を示すと薬物性肝障害を疑う指標として診断に利用されます。
肝障害の重症度の確認や、閉塞性黄疸との鑑別を目的に画像検査(エコー検査,CT検査)が選択されることもあります。

