アカントアメーバ角膜炎の前兆や初期症状について
アカントアメーバ角膜炎の初期症状としては、目の充血や多量の眼脂(目やに)が認められます。角膜全体が白く濁ってしまうケースもあります。
目の痛みは状態によって異なり、目の異物感程度である場合から、目を針で刺されるような強く鋭い痛みを感じる場合までさまざまです。基本的な症状は、細菌やウィルスによる他の角膜感染症や角膜炎と似ており、症状だけで区別することは難しいとされています。
重症の場合は一時的な視力の低下もみられ、治療が遅れると失明する恐れもあります。
アカントアメーバ角膜炎が両目同時に発症することはまれで、片目だけに発症する傾向があります。
ソフトコンタクトレンズを日常的に使用している人で、正しい取り扱いをしなかったあとに目に違和感などがあれば、この疾患の前兆である可能性があります。
アカントアメーバ角膜炎の症状は、感染の広がりとともに徐々に進みます。自覚症状を認めた場合はすみやかに眼科を受診することが推奨されます。
アカントアメーバ角膜炎の検査・診断
アカントアメーバ角膜炎の基本的な検査は、問診や細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)による観察です。細隙灯顕微鏡は眼科でよく使用される顕微鏡で、角膜の状態を詳しく観察することができます。
角膜炎の症状が認められ、問診でコンタクトレンズの使用状況などが確認できた場合は、アカントアメーバを含めた感染源を特定するために、詳しい検査をおこないます。
角膜から採取したサンプルを培養するなど、生学的検査でアカントアメーバが検出された場合は、確定診断となります。

