母がとった、切実な行動
田中浩二さんの部屋のインターホンを鳴らしたが、応答はなかった。しかし、電気もエアコンもついている。明らかに居留守だった。直接話すことができない状況に、結衣さんの焦りは募った。
そこで彼女は、切実な思いを込めた手紙を書き、田中さんのポストに投函することにした。手紙には、先ほどの天井からの「ドンドン」という衝撃で家が揺れ、コップが割れたこと、そして子供に当たりそうになった危険性を具体的に記した。
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「子供の泣き声がうるさくて申し訳ございません。すぐに泣き止ませたいのですが、お風呂後で薬を塗っていたため、少し長引いてしまいました。
私たちは騒音対策として、厚さ2センチのマットを部屋全体に敷いています。また、息子が遊ぶ場所はさらに厚いマットを敷いております。それでも響いてしまいましたでしょうか?21:00には息子と就寝、主人も足音を立てないよう、静かに過ごすよう言い聞かせています。
これからも対策は継続いたします。物が壊れたり、けがをする危険があるため、天井を叩くのではなく、私たちに直接指摘いただけますと幸いです」
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この手紙は、結衣さんの精一杯の誠意と、これ以上の事態悪化を防ぎたいという切なる願いが込められていた。手紙を投函した後、3ヶ月ほどは下の階からの「ドンドン」は鳴りを潜め、結衣さんはようやく一息つくことができた。しかし、その平穏は長くは続かなかった。
最近になり、陽太くんが体調を崩し、ぐずぐずと激しく泣き出した際、まだ午後8時前だというのに、再び「ドンっ」という音が響き、さらに「うるせぇんだよ」という叫び声が聞こえてきたのだ。
結衣さんは、切実な思いを手紙に込めます。ですが、思いは届かなかったようです。そればかりか、階下の住人の行動はエスカレート。暴言まで聞こえてきたら、精神的にもツラいですね…。
このあと、本作では衝撃的な結末を迎えます。なんと、階下の住人・田中さんが引っ越しをしたことで、騒音トラブルは終結。実は、結衣さんは心身ともに追い込まれ、ノイローゼ気味になっていたため、引っ越しを検討していたのです。その前に、田中さんが引っ越しをし、騒音トラブルから解放されました。
いつ、巻き込まれるかわからない、ご近所とのトラブル。結衣さんは、できる限りの対策は講じますが、自力で解決することはできませんでした。心身ともに負担となるようなトラブルの場合、警察に相談することも必要かもしれませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ももこ
(配信元: ママリ)

