「舌の奥にぶつぶつ」は糖尿病と関係ある?ぶつぶつができたときの治療法も歯科医師が解説!

「舌の奥にぶつぶつ」は糖尿病と関係ある?ぶつぶつができたときの治療法も歯科医師が解説!

舌の奥のぶつぶつに対する治療は、原因によってさまざまです。医療機関では感染症や炎症に応じた薬物療法が行われ、必要に応じて専門的な検査や処置が検討されます。また、日常生活での口腔ケアや生活習慣の見直しが、症状の改善や予防につながります。ここでは、治療法とセルフケアのポイントについて紹介します。

橋村 威慶

監修歯科医師:
橋村 威慶(サッカー通りみなみデンタルオフィス)

【経歴】
1998年 鹿児島大学歯学部 卒業
2002年3月 すなまち北歯科クリニック 開設
2014年2月~2016年3月 東京大学医科学研究所 客員研究員
2019年5月 東京都文京区にサッカー通りみなみデンタルオフィス 開設
2019年6月 特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員

【専門・資格・所属】
日本抗加齢医学会 専門医
日本歯周病学会
日本補綴歯科学会
日本アンチエイジング歯科学会

舌の奥のぶつぶつの治療とセルフケア

舌の奥のぶつぶつに対する治療は、原因によって異なります。一般的な治療法と、自宅でできるセルフケアについて理解することで、症状の改善と予防につながります。

医療機関での治療法

感染症が原因の場合には、抗菌薬や抗ウイルス薬、抗真菌薬などが処方されます。細菌感染にはペニシリン系やセフェム系の抗生物質が用いられ、ヘルペスウイルス感染には抗ヘルペスウイルス薬が投与されます。カンジダ感染では、含嗽薬や塗布薬、内服薬などが選択されます。治療期間や投与量は、症状の程度や患者さんの状態によって調整されます。

炎症が強い場合には、ステロイド含有の軟膏や含嗽液が処方されることもあります。痛みが強い場合には、アフタ様のものならばレーザー治療も有効です鎮痛薬や局所麻酔薬を含む含嗽液が有効です。また、ビタミンB群や鉄分の欠乏が背景にある場合には、サプリメントや栄養療法が併用されます。腫瘤性病変や悪性が疑われる場合には、生検による組織診断が行われ、結果に応じて外科的切除や放射線治療、化学療法などが検討されます。治療法の選択には、病変の性状、進行度、患者さんの全身状態などが考慮されます。

日常生活で気をつけるポイント

口腔内を清潔に保つことが基本です。歯磨きは1日2回から3回、丁寧に行い、舌ブラシを使って舌苔を除去することも有効です。ただし、炎症が強いときには過度な刺激を避け、柔らかい歯ブラシを使用しましょう。含嗽は食後や就寝前に行い、刺激の少ないうがい薬を選ぶことが推奨されます。アルコールを含まない含嗽液や、生理食塩水を使用することも、刺激を軽減する方法です。

刺激物の摂取を控えることも大切です。辛いもの、酸味の強いもの、熱すぎる飲食物は症状を悪化させることがあります。アルコールや喫煙も粘膜への刺激となるため、症状がある間は避けるべきでしょう。また、十分な睡眠とバランスの取れた食事、ストレスの軽減など、免疫力を保つための生活習慣も重要です。水分を十分に摂取し、口腔内の乾燥を防ぐことも、粘膜の健康維持に役立ちます。栄養バランスを考慮した食事を心がけ、特にビタミンB群や鉄分を含む食品を積極的に摂取することが推奨されます。

舌の奥のぶつぶつと全身疾患の関係

舌の奥のぶつぶつは、全身疾患のサインとして現れることもあります。口腔内症状と関連する全身疾患について理解することで、早期発見と適切な治療につながります。

免疫力低下と口腔内症状

糖尿病や腎不全、肝疾患、HIVなどの全身疾患では、免疫力が低下し、口腔内に感染症や炎症が生じやすくなります。特に糖尿病では、高血糖状態が続くと細菌や真菌の増殖を招き、カンジダ症や歯周病が悪化しやすくなります。舌の表面が白くなったり、ぶつぶつとした炎症が治りにくかったりする場合には、血糖コントロールの評価が必要です。定期的な血糖値の測定と、適切な治療により、口腔内症状の改善が期待できます。

また、抗がん剤治療や放射線治療を受けている方では、口腔粘膜炎が生じやすく、舌の奥を含む口腔内全体に痛みや潰瘍が出現することがあります。治療中の支持療法として、口腔ケアや鎮痛薬の使用が重要になります。免疫抑制剤を使用している方でも、同様に感染リスクが高まるため、口腔内の異常を早期に発見し、適切に対処することが求められます。主治医と連携し、口腔内の状態を定期的に確認することが、合併症の予防につながります。

ビタミン欠乏と舌の変化

ビタミンB12や葉酸、鉄分の欠乏は、舌炎や舌の萎縮、味覚障害などを引き起こします。特にビタミンB12欠乏では、舌が赤く平滑になり、ヒリヒリとした痛みを伴う「ハンター舌炎」と呼ばれる状態になることがあります。貧血や神経症状を伴うこともあり、血液検査による診断と補充療法が必要です。ビタミンB12の補充により、舌の症状は徐々に改善していくことが期待できます。

鉄欠乏性貧血では、舌乳頭の萎縮や口角炎、爪の変形などが見られることがあります。偏った食生活や消化器疾患、月経過多などが原因となるため、原因疾患の治療と並行して鉄剤の補充が行われます。また、葉酸欠乏も舌炎の原因となり、緑黄色野菜の不足やアルコール多飲が背景にあることが多いです。栄養バランスの見直しとサプリメントの活用が改善につながります。食事内容を見直し、バランスの取れた栄養摂取を心がけることが、予防と治療の基本となるでしょう。

配信元: Medical DOC

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