日本とはまるで違う、南極での調理経験
今回ご紹介するのは『私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ』という書籍です。著者は渡貫淳子さん。南極地域観測隊の調理隊員として、30人分の料理を約1年間にわたり作り続けた方です。
渡貫さんは調理隊員になる前から調理の仕事に就いていたそうですが、食材の追加調達はなし、ごみを一切捨てられないなど、日本とはまるで違う環境で価値観が180度変わる経験をしたといいます。
本書は、そんな南極での経験で渡貫さんが編み出した「無駄なくごみを出さない」「買い物に行かずに食材を繰り回す」ための工夫やアイディアの詰まったレシピを一冊にまとめた本です。
30人分の料理を効率よく作るための工夫も満載で、忙しくても簡単に作れる家庭料理のレシピ集としても役立ちます。
南極での調理ってどんなもの?一部を紹介
本書の冒頭では、南極での食事づくりがどのような環境や条件のもと行われていたかが紹介されています。ここでは、本書から一部をご紹介します。
食材は最初にすべて調達、追加なし南極地域観測隊は、南極基地で約1年間活動します。その期間に必要な食料は、出発時に一度にすべての食材を手配します。そのため日持ちの悪い生鮮食品はほぼなし。冷凍できる食品か常温で保存できる食品、日持ちする野菜のみを使います。
ごみは捨てずに持ち帰る南極では、ごみを一切捨てられません。すべてのごみは適切に処理され、軽量化して日本に持ち帰ります。そのため、なるべくごみを出さないよう調理し、鍋の中に残ったものはリメイクして食べきるよう工夫されていました。
このごみを出さない工夫や知恵は、フードロス削減が叫ばれる日本でも大いに役立つことでしょう。また、災害などの非常時の食事にも活用できそうです。

