<ザ・ロイヤルファミリー>加藤章一P、妻夫木聡・目黒蓮ら作品を支えた名優たちに感服「全て補完してくれた」 続編についても言及

<ザ・ロイヤルファミリー>加藤章一P、妻夫木聡・目黒蓮ら作品を支えた名優たちに感服「全て補完してくれた」 続編についても言及

「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より / (C)TBSスパークル/TBS

妻夫木聡主演の日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(毎週日曜夜9:00-9:54※最終回は夜9:00-10:09、TBS系)が12月14日(日)に最終回拡大SPを迎える。同作は、山本周五郎賞やJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真の同名小説を原作に描く、人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー。

主人公の栗須栄治を妻夫木、競馬界では有名な馬主・山王耕造を佐藤浩市、耕造の隠し子で耕造の死後に相続馬限定馬主となった中条耕一を目黒蓮が演じている。ほか、松本若菜、沢村一樹、黒木瞳、小泉孝太郎、安藤政信、高杉真宙、津田健次郎、吉沢悠らが出演中。

このたびWEBザテレビジョンでは、同作のプロデューサーを務める加藤章一氏にインタビューを実施。最終回放送を目前に、改めて感じたキャスト陣の魅力やこれまでの反響を受けての思い、続編への意欲などを聞いた。

■「見ていただいた方に最終回を見てよかったと思っていただけるかどうか…」

――まずは、これまでを振り返っての感想と手応えをお聞かせください。

企画したのがだいぶ前なので、やっと最終回を迎えられて安心しているのが大きいです。1話からいろいろと振ってきた“答え”みたいなものを最終回に全部まとめているので、見ていただいた方に最終回を見てよかったと思っていただけるかどうか、不安でもあります。

――全話を通して、特に印象的だったシーンはありますか?

早見先生の書いた素晴らしい原作を踏襲して作ってきましたが、原作の中にあるシーンに関してはそこにお手本が書いてあるので、逆に言うとスタッフとキャストの皆さんがその通りやってくれればよかったのですが、本作はオリジナル部分も多くて。ドラマ化したいと思ったときに、原作にはないけどやりたいと考えたシーンがいくつかありました。

1つ目は、1話の耕造が栗須を自分ところに来ないかと誘うシーン。原作はあのような設定ではなくて、ご飯を食べながら喋るシーンだったのですが、あれをもう少しドラマチックにしたくて、レース後のシーンとして描きました。

うまくいくかどうか不安ではあったのですが、妻夫木さんも浩市さんもすごくすてきに演じてくださいました。ヒヤヒヤしながら原作を変えましたが、早見先生にもよかったと言っていただいたので、安心しています。

2つ目は、3話の最後に耕造が馬を買うシーン。耕造が野崎家に行って剛史に「あんたの夢に乗った」と言うシーンが僕はすごく好きなのですが、あれも原作にないんですよ。原作だと耕造と剛史が家で喋った後の描写のみで、栗須が行ったら2人が泣いていてすでに事態が収まっているのですが、ここのシーンはオンに起こしたいなと思って描きました。

セリフ量も多いし難しいシーンでしたが、監督や浩市さんと相談しながらやってうまくいったと思うので、自分の中では印象に残っています。
「ザ・ロイヤルファミリー」第3話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第3話より / (C)TBSスパークル/TBS


■「心配していた部分を全て妻夫木さんが補完してくれた」

――改めて感じた妻夫木聡さんの魅力をお聞かせください。

今まで手掛けた作品の中でも群を抜いてすてきな主役だと思っています。作品自体をどう展開して、自分がどういう役割を担えばいいかをすごく考えられていて、出演者としてはもちろん、だいぶスタッフ寄りなお仕事の仕方をしていただきました。僕も相談しましたし妻夫木さんからも相談いただきましたし、演者として素晴らしい方だなと思いました。

かつ、僕らが予想していたよりもすてきな解釈でお芝居をされて、栗須というキャラクターを作り上げていただいたので、本当に感謝しています。妻夫木さんじゃなかったらできなかっただろうなと思います。

また、映像化するときに心配していた部分を全て妻夫木さんが補完してくださいました。原作は、主人公がストーリーテラーというか、自ら何かアクションを起こすというよりは、読者の立場に近いような出方なんですよね。

映像化するときにそこは変えさせてほしいと早見先生にもお願いして進めましたが、あまり原作と違っても解釈がずれていきますし、その辺のバランスを妻夫木さんには取っていただきました。原作も脚本もすごく読み込んでくださったのだろうなと思います。
「ザ・ロイヤルファミリー」第10話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第10話より / (C)TBSスパークル/TBS


■途中参加の目黒蓮への思い「役者としてすごく成長された」
「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より / (C)TBSスパークル/TBS


――改めて感じた目黒蓮さんの魅力をお聞かせください。

最初はナレーションで入っていただきました。その役割で入るのも大変だったと思いますし、途中から本格的にチームに参加するってすごく大変なんですよね。出来上がったチームに入っていって、耕造という大きなキャラクターが抜けた後を背負わなくてはいけないプレッシャーみたいなものはきっとあったのではないかなと思います。

ですが、そのことをあまり表面に出さずに、現場でも緊張したそぶりも見せずに、いつも通りにやってくれたことにはとても感謝しています。プロデューサーが言うのはおこがましいですが、僕が見てきた中では、映画「わたしの幸せな結婚」(2023年)、金曜ドラマ「トリリオンゲーム」(2023年、TBS系)、今回の「ザ・ロイヤルファミリー」とやって、その中で役者さんとしてすごく成長されたなと思っています。

お芝居の仕方、多分それは浩市さんや妻夫木さんを見てだと思いますが、現場での佇まいやスタッフ・キャストとの接し方がすごく変わったと思いますし、きちんと演じてもらえるという確信の元もちろんお願いしていますが、それを超えていただいて、すごくうれしく思っています。

――改めて感じた佐藤浩市さんの魅力をお聞かせください。

本当に尊敬に値します。僕の中では、浩市さんはかっこいいしスマートだしクレバーなので、昭和気質のワンマン経営者みたいなイメージからはかけ離れた方でしたが、そういう役を浩市さんに演じていただいたからこそ、台本上に書かれているキャラクターからさらに幅が広がったと感じています。

また、浩市さんから2点アイデアをいただいたんです。1つ目は、1話での「馬は自分が勝ったことを分かっているか」という件。耕造が「俺は分かっていると思う」と答えるシーンがあるのですが、あれは浩市さんから「こういうふうに思うんだけど、どこかで使えないかな」とアイデアをいただいて、すごくいいと思って使わせていただきました。

2つ目は、“有馬を目指す”ということ。これは原作からの主題ですが、大体みんな3歳で「日本ダービー」を目指すんです。「日本ダービー」が競馬の一番重要なレースとしてある中で、なぜ耕造が最初から「有馬記念」を目指しているのかということに関して、元々競馬にお詳しい浩市さんはやっぱり不思議に思われていたようでした。

早見先生にも確認していろいろな意見をいただいて、ドラマに落とし込むにあたりもう少し何かないかと考えたときに、2話の最後のシーンが生まれました。耕造がなぜ自分が有馬を目指すかを喋るのですが、その内容も浩市さんからご提案いただいたものなんです。

なので、役者さんとして素晴らしい演技をしていただいたのと同じくらい、作品全体のテーマの部分も実は影で背負っていただいて、驚きとともに感謝をしています。
「ザ・ロイヤルファミリー」第6話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第6話より / (C)TBSスパークル/TBS


■視聴者からの反響に驚き「最初に知っていたら怖くてドラマ化できなかったかも」

――SNS上では競馬ファンの考察も盛り上がりを見せていましたが、これまでの視聴者からの反響についてはどう感じていますか?

競馬ファンの方たちは、映像で出てくるレースが何かを当てるのが早いじゃないですか。そういう楽しみ方もあるんだとびっくりしましたし、あまりに皆さんが詳しすぎて、それを最初に知っていたら怖くてドラマ化できなかったかもしれない、後から気付いてよかったなと思うぐらいです(笑)。

最初にポスタービジュアルが解禁されたときに、マイネルホウオウだとすぐに当てられて、まずそれにびっくりしました。それもあったので、僕らスタッフの中から、皆さんがそこまで馬のことがお好きで関心があるなら、テロップにその回の出演馬を書いた方が喜んでもらえるのではないかという声が上がり、馬にとってもいいかなと思って入れることにしました。

そうしてよかったとは思うのですが、だんだん出演馬が多くなって、許可取りがどんどん大変になっていって(笑)。苦労はしましたが、テロップを入れたことで喜んでいただける方がいたのはよかったなと思っています。

また、撮影現場に実際にいらっしゃるJRAの方や、監修いただいている調教師やジョッキーの皆さんに感想をお聞きしたのですが、皆さんとても好意的に受け取っていただいていました。

競馬の裏側とまではいきませんが、馬主や牧場、調教師、ジョッキー、厩務員、その辺を描いた作品があまりなかったので、その部分を描いたことで皆さんに喜んでいただいたことに安心しております。

ドラマ上、少し端折る部分や演出を変えた部分はあるのですが、その点に関しては皆さん好意的に考えてくださっていて、撮影でお邪魔しても、逆に「取り上げてくれてありがとうございます」というお声をいただいたので、非常にうれしかったです。

――9話の放送終了時点で、SNS上では椎名善弘(沢村一樹)が耕造に渡した封筒は何だったのかと話題になっていました。それは最終回で回収されるのでしょうか?

回収されます。実は、あの封筒は台本には書いていなくて、演出で付け足したものなんです。作品の大きなテーマに関わる重要な鍵なので、あの封筒にどんな意味が込められているか、お楽しみにご覧ください。1話から積み重ねてきた最後の答えがあの中にあります。視聴者の皆さんがあっと驚くような秘密が隠されています。

あんなに視聴者の皆さんが気にされると僕も思っていなくて、皆さん考察がお好きだなと(笑)。なので、有馬の優勝馬を左右する重要なサインが隠されているということだけお伝えしておきます。
「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第7話より / (C)TBSスパークル/TBS


■長かったレースを完走「最終回の展開は最初から考えていた」
「ザ・ロイヤルファミリー」第10話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第10話より / (C)TBSスパークル/TBS


――最終回の見どころや注目ポイントを教えてください。

視聴者の皆さんが想像しているものと違う答えを引き出したくて、そのために1話から積み重ねてきました。最終回の展開は最初から考えていたので、レースで誰が勝つかということはもちろん見ていただきたいのですが、そこに込められている“継承とは何か”という大きなテーマも、最後の有馬を通して、見て感じていただきたいです。

また、親は子が自分を超えようとしているときにどうするのかといったことも特に後半に描いてきましたが、その答えも最後の有馬のレースに全部入れています。

それと、坂井瑠星さんとクリストフ・パトリス・ルメールさんのスケジュールがうまく組めて、坂井さんとルメールさんと高杉真宙くんと市原匠悟くんと、みんなそろってレースに向かう貴重なシーンが撮れました。なかなかやれることではなかったので、ジョッキーの皆さんのご協力あって、最後に面白い戦いを見ていただけるのではないかなと思います。

――今後、続編の構想や意欲はありますか?

僕の気持ちでは、やりたいなと思っています。妻夫木さんはじめ、現場のキャストの皆さんもやりたいとおっしゃっていました。成立したらいいのですが、何せ早見先生に書いていただかないと何も始まらないので…(笑)。

早見先生もお忙しいので、どこまで現実味があるか分からないですが、撮影チームが出来上がっていていつでも対応できますし、ノウハウがたまってきたので、塚原(あゆ子)監督や他の撮影スタッフとも「次やったらもっとかっこいい映像が撮れるのに」とか、「こう準備したらもっといい映像が撮れるのに」とか、JRAさんからも「次はこういうふうにすればもっと効果的にやれます」という話だけは出ているんです(笑)。

ただ、具体的に次の本があるわけではないので、早見先生がすてきな本を書いてくださって実現するのであれば、それがどういう形でなのかは分からないですが、やってみたいなとスタッフ・キャスト一同思っています。

――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。

本作は、準備期間がたっぷり取れたこと、原作が素晴らしかったことで、映像化したときにドラマとしてどう楽しんでもらえるかを考える時間がありました。

耕造が栗須に「先生、夢はあんのか」と言ったこと、耕一がずっと悩んでいる“継承とは何か”ということ、大規模牧場と家族経営牧場の戦い、父から子へ何かを残すこと、子が父から何かを受け取ること。

それらに関しての答えを、最終回のレースで全て解き明かせるように、脚本の喜安浩平さんと共に1話からずっと構成をしてきました。最後のレースでどの馬が勝つかということも含めて、1話からの答え合わせをしながら楽しんでいいただきたいと思います。
「ザ・ロイヤルファミリー」第9話より
「ザ・ロイヤルファミリー」第9話より / (C)TBSスパークル/TBS



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