テレビ朝日ビルから外部スタッフ転落か、通行人は負傷…「飛び降り」の法的リスクは？

●飛び降り現場の「建物管理者」が訴えられた例も

過去の裁判例では、飛び降り自殺に巻き込まれた被害者らが、自殺者本人やその遺族ではなく、「飛び降り自殺に使われた建物の管理者等」を相手取り、建物の管理に瑕疵があったと主張して損害賠償を求めたケースがあります。

しかし、保安上の設備に瑕疵は認められないなどの理由から、いずれも請求は棄却されています（東京地裁平成20年9月2日判決〈都営住宅〉、浦和地裁平成5年1月29日判決〈百貨店〉）。