適応障害で復帰するタイミングと注意点

どのような状態になったら仕事に復帰してもよいですか?
適応障害で休職後に復帰ができるのは、仕事が問題なくできる状態まで回復してからです。まず、気分の落ち込み、不眠などの症状がなく、精神や身体の状態が回復している必要があります。生活リズムが整い、朝起きて夕方までの活動に耐えられる体力がついていることも復帰の目安です。
症状の改善や体力の回復に加えて、実際仕事に戻ったときに持続的に業務を遂行できるかも考慮します。
通勤ができるか、業務をこなせる能力や集中力があるかどうかなども確認して復帰が可能か検討する必要があります。
休職した方のコンディションの問題だけでなく、職場の環境が整っているかも確認します。
適応障害の引き金となった要因が改善されていないと、復職後再度不調に陥る可能性が高いため、復職しても大丈夫な環境か上司とも相談し、復帰を検討しましょう。
適応障害の再発を防ぐための仕事上の注意点を教えてください
適応障害は、特定のストレッサーにより精神的な問題が生じ、社会生活の困難さにつながります。心身の不調をきたした特定の外部要因があることが適応障害の特徴であり、適応障害の再発を防ぐためには、ストレスの原因になるべく晒されない環境を確立することが大切です。
ストレスの原因が人間関係であった場合は、配置転換を相談する、拘束時間の長い業務形態が原因であった場合は、残業を減らす、在宅勤務を増やす、などの手立てが取れるでしょう。
適応障害の休職から復帰する際に、急にもとの仕事内容や仕事量から始めると、負担が大きく感じられる可能性があります。
適応障害の再発を防ぐためには、短時間勤務や、業務量や業務の範囲を限定してスタートし、徐々に仕事時間や業務量を戻していくとよいでしょう。
日常生活ではどのようなことに気を付けるとよいですか?
適応障害で休職した後の日常生活では、自身のコンディションが崩れないような基礎を作ることを意識しましょう。
決まった時間に起きる、バランスのよい食事を心がけ、よい健康状態を維持しましょう。
ストレス発散の方法を複数持っておくことも、心の状態を安定させるのに有効です。
「○○しなければならない」と考えるべき思考や、自己評価などが極端に振れやすい全か無か思考が強いと、ストレスで心のバランスを崩すリスクが上がります。
自分の考え方の癖に気付き、考え方を柔軟にしていくとよいでしょう。
また、適応障害の方のなかには、人に頼ることが苦手で、自分だけで抱え込んでしまう方も少なくありません。困ったときには早い段階で、職場の方や医師などの専門職に相談するようにしましょう。
編集部まとめ

本記事では、適応障害になってしまったときに休職をした方がよいかの判断基準、適応障害で休職する場合の手続き、治療の流れ、療養中の自宅での過ごし方、復帰のタイミングと注意点などを解説しました。
適応障害は、ストレスの原因を遠ざけ休養することで回復できる可能性の高い疾患です。療養期間中に、自身の考え方の癖を見直し、レジリエンスを養うことは、ストレスに影響されにくい素地を作ります。
適応障害で休職を考えている方は、医療や会社のサポートを活用して、焦らず回復の準備を進めていきましょう。
参考文献
『適応障害の診断と治療』(精神経誌)
『シリーズ教育講座「めまい診療に有用な自覚的評価指標」3.ストレス,適応障害』(Equilibrium Research)
『病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)』(全国健康保険協会)
『精神障害の 労災認定』(厚生労働省)

