3.猫又と化け猫のルーツとされる「仙狸」
3つ目に紹介するのは、中国の猫妖怪「仙狸(せんり)」です。
仙狸の字面だけを見ると、「タヌキ?」と勘違いしがちですが、古代中国で「狸」はヤマネコのことで、「仙」と合わさって、「仙人のようなヤマネコ」を表しています。
猫又と化け猫との明確な相違点は、年老いた末の変化ではなく、特殊能力(神通力や霊能力)を身につけるため、長い年月に渡って厳しい修行に耐え抜いた結果、妖怪として生まれ変わることです。
おそらく、修行中のヤマネコのなかには、道半ばで脱落した者もいたことでしょう。「仙狸の道も修行から!」とは、彼ら、彼女らのお互いの励まし言葉だったかもしれません。
晴れて妖怪・仙狸になったヤマネコは、巷で人間の美男美女に化けて、魅力たっぷりに誘惑し(たぶらかし)、油断させている隙に、いつの間にか、相手の精気を搾り取ったと言われています。
もしみなさんが夜更けのバーなどで、隣に居合わせた美男美女が気さくに話しかけてきたら、あるいは仙狸の生き残りかもしれません。人生を骨抜きにされないためにも、デレ顔を見せるのは、愛猫だけに留めておきましょう。
まとめ
今回は、猫にまつわる妖怪を3つ紹介しました。
要点を簡単にまとめると、「猫又」も、「化け猫」も、もともとは中国の「仙狸(せんり)」がルーツだった、という歴史があります。
猫が妖怪になるという話は、猫特有の神秘性、驚異の運動能力、とらえどころのなさが重なり合い、人間の想像力を刺激した結果なのでしょう。
本文で紹介した逸話にもあったように、愛された飼い猫はのちに猫又となって、飼い主さんに恩返しすると言います。
もしそれが本当だったら、いや、仮に真実でもなくても、飼い主さんは愛猫のことをいつまでも大事にしてください。少なくとも愛猫は幸せな一生を送れるはずです。

