のんびり屋で慎重な性格の息子・そうちゃんに合わせ、自宅育児を続けてきたきりぷちさん。しかし、2歳になった息子がプレ幼稚園に通い始めると、習い事の掛け持ちも当然な同級生ママたちに衝撃を受け、息子を習い事に通わせることを決意。体力作りを目的に体操クラブを選びますが、先輩ママいわく、クラブの先生は「最近は変わった」という声がありつつも、ひどく無愛想。実際にクラブの体験会に参加してみると、噂の先生はそうちゃんが苦手とする体育会系の男性だったのです。
一方、その先生は褒めて伸ばすタイプでもある様子……。
きりぷちさんは多少の不安を抱きつつもクラブへの入会を決めますが、例の先生は幼稚園に入園したばかりの年少さんにも声を荒らげ、その様子を目の当たりにしたそうちゃんは、早くも「体操、行きたくない……」と言い出したのです。
息子の気持ちもわかるけれど、入会したばかりなのに…

















気持ちが揺らぎつつも息子を体操クラブに通わせ続けた、きりぷちさん……。
すると、人前ではめったに泣かないそうちゃんがポロポロと涙を流し、理由を尋ねても「寂しくなっちゃっただけ」とはぐらかされるのでした。
ママに助けを求めるような素振りを見せながら、涙を流したそうちゃん……。「寂しくなっちゃっただけ」なんて、強がっているとしか思えませんよね。いずれにしても、練習を最後まで続けたそうちゃんは立派! 「一度始めさせたことをすぐやめさせたら、子どものためにならない」というきりぷちさんの考えが、本人にも伝わっていたのかもしれません。
そうちゃんの涙を思うと心が痛みますが、クラブを続けさせる決断をしたきりぷちさんの気持ちもまた親心……。しかし、無理強いを続けたままでは、息子の心がより傷付きかねません。
特にそうちゃんの場合、この体操クラブが初めての習い事。習い事に通う本人はもちろん、通わせる親にとっても初めての経験です。体操クラブをやめるにしても続けるにしても、やめたい理由は何なのか、それは解決できることなのか、相手が小さな子どもであれ、じっくりと話し合いながら決めることが親子の成長につながるのかもしれませんね。
著者:マンガ家・イラストレーター きりぷち

