これはきっと嘘だろう…だけど募るモヤモヤ
その日の夕方、子どもたちを連れて実家へ向かい、子どもたちが機嫌よく遊んでいる隙に、姉に報告しました。
「なにこれ。完全に嘘ついてるね」
リビングで、姉は憤慨していました。そのすぐ近くで子どもたちが普段と変わらぬ笑顔でいることが、私の胸をしめつけます。
「本当にやましいことがないなら、この女も怒るはずだよ。仕事してるだけで疑われてるんだから。でも、この女はむしろ奥さんに勝ってる自分を楽しんでいるように見えるよ」
お姉ちゃんの言葉に、胸の奥で渦巻いていた疑念が、確信に変わった。そうだ。この女は、賢い悪女だ。私の感情に訴えかけ、罪悪感を煽り、そして決定的な一言で私を突き放し、完全勝利をおさめようとしている。
「もう離婚した方がいいんじゃない?サトルさん、もう救いようがないバカだと思うよ」
姉の強い言葉に、私は離婚を現実的に想像してみました。でも、子ども3人を養うことを考えると、正直言って判断がつきません。
「離婚はすぐには無理だよ。だって、この子たちがいるもの」
私がそう呟くと、姉は深く息を吐きました。このあと、私たちは離婚を選ばずに完全勝利をおさめる方法を考えることになります―――。
あとがき:慰謝料逃れの「彼氏います」LINE
不倫相手からのメッセージは、理々子の感情に訴えかける、非常に巧妙なものでした。「謝罪」「同情」「誤解」を並べた後に、「彼氏がいるから大丈夫」という言葉で線引きを試みる彼女の態度は、理々子の怒りを倍増させます。
姉の指摘通り、この長文の釈明こそが、彼女が後ろめたい事実を隠そうとしている何よりの証拠でした。理々子の心は、「離婚すべき」という正義と「子どもたちとの生活を壊したくない」という現実的な恐怖の間で激しく揺れ動きます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

