3.水に濡れること
猫は水を嫌うといわれるように、多くの猫はお風呂を嫌がります。慣れない浴室の中、シャワーの音やお湯が当たるときの刺激、被毛が濡れることなども不安の原因だと考えられます。
もともと猫は変化や予測ができない状況には本能的に警戒するため、ふだんとは違う環境や感覚に強いストレスを感じてしまうのでしょう。そのため、猫の中には子猫の頃から何度も入ることで、すっかりお風呂好きになったという猫もいます。お風呂嫌いは個体差や経験による学習の影響が大きいのです。
濡れることが嫌いな猫に対しては、お風呂は必要最低限にしましょう。猫は自分で毛づくろいをするため、どうしてもシャンプーで洗わなければならない汚れ以外は、濡れタオルで拭く程度で問題ありません。
4.見知らぬ人や環境の変化
室内飼いの猫にとっては、家の中が自分のテリトリーです。知らない人が入って来たり、引っ越しをしたりすることは、猫にとってテリトリーを荒らされた気持ちになりストレスとなります。知らないニオイや音がする「いつもと違う環境」には不安を感じるのです。
環境の変化にストレスを感じている猫は、隠れる、食欲不振、トイレ以外での粗相、体の同じ場所をずっと舐める、怒りっぽくなるなどの問題行動が出てきます。変化はすぐに出てこないため、転居や来客がなかった場合は、部屋に新しく購入したものや、飼い主さんの生活スタイルなど、気づきにくいところに原因があるかもしれません。
猫は不安なときほど嗅覚を頼りにしますので、環境に変化があるときには、猫のニオイがついた毛布などを入れた隠れ家を作ってあげましょう。気持ちが落ち着くまで、そこを猫の拠点にしてあげるとよいでしょう。

