ユウナさんは、夫・イオリさんと2歳の娘・ツムギちゃんの3人家族。ユウナさん夫婦は、産後の夫婦生活について悩んでいます。夫婦の愛情に身体的な触れ合いを求めるイオリさんと、性的な行為に不快感を覚えているユウナさん。価値観の違いにより、2人の心の溝は広がるばかりです。
そんななかイオリさんは、高校時代の同級生であり、イオリさんに想いを寄せているミヤさんと身体的な関係を持ってしまい、ミヤさんの家で過ごす時間が増えるようになります。
ユウナさんのバイト先にお客さんとして偶然来店したミヤさん。店員のユウナさんがイオリさんと同じ「いちのせ」という名字の名札をつけていることや、イオリさんが好きな茶色のロングヘアであることから、イオリさんの妻なのではと勘繰ります。しかし、ユウナさんは結婚指輪をつけておらず、ミヤさんは胸をなでおろすのでした。
ミヤさんと2人、居酒屋で飲むイオリさんですが……。
好奇心と不安を抑えられず



























店員さんがこぼしたお酒で、イオリさんは服が濡れてしまいました。
イオリさんが席を離れている間、机に置かれたままになっているイオリさんのスマホが気になったミヤさん。思わずスマホに手を伸ばします。
待ち受け画面に映っていたのは、イオリさん一家の写真。
ミヤさんは写真のユウナさんを見て、以前ハンバーガーショップで出会った、イオリさんと同じ苗字の名札をつけた店員が、イオリさんの妻であったことに気がつくのでした。
ミヤさんのように、相手のことをもっと知りたいという好奇心や不安から、ついスマホの中身が気になってしまった経験がある方もいるかもしれません。しかし、スマホをのぞいたことで、逆に“知りたくなかった現実”に直面してしまうこともあります。
また、無断でスマホを見てしまった自分に罪悪感を抱いたり、そこから余計な憶測が膨らんで相手との信頼関係が壊れていく可能性もあります。
さらに今回のように、そもそも相手が「家庭を持つ人」である場合、どれだけ本音を知ろうとしても土台から揺らいでしまいます。自分が安心して本音を話せる相手を選ぶことも、とても大切なはずです。
スマホを勝手に見てしまうのではなく、まずは許可なく見なくていいような“なんでも話せる関係性”を築くこと。そして、自分自身を傷つけないためにも、心のよりどころにする相手を慎重に選びたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター くろねこ
