パート主婦のユリは、潔癖症の夫・ケンと中学生の息子・レン、そして厄介な義母と同居しています。ある朝ユリは、マヨネーズを直に舐める義母の姿を目撃。
ケンの指示でユリが調味料を処分すると、義母は「昔から舐めていた」と暴露し、「家族だからいい」と開き直ります。さらに、「私はキレイだから」と暴論を吐き、すすぎ中の洗濯機に汚れた下着を放り込みます。
そんな義母に対し、ケンは「俺が舐めたマヨネーズを使えるか?」と詰め寄って矛盾を指摘。義母は泣きまねをしながら、孫のレンに助けを求めますが、レンからも「ばーちゃん口臭いよ? 鼻ホジるのも無理」と痛烈な事実を突きつけられ……。
夫が義母に告げた最終決定
息子も孫も自分の味方をしてくれないとわかったお義母さんは、「悪者にされて、私かわいそう」と言いながら、嘘泣きを始めました。
泣きわめく被害者モードのお義母さんに、ケンはため息をつきながら、「母さんと俺たち、食事を別にする」と告げたのです……!













「決定事項だ」
テーブルを叩き、義母と食事を別にすることを静かに告げたケンさん。
もちろん、その提案に義母は激昂し「なんでそうなるのよ! 私は家族よ! いじめは犯罪よ!」とヒステリックに叫びます。
ユリさんが「私ももう我慢できません」とケンさんに賛同すると、義母は鼻で笑い、ユリさんを罵倒し始めました。
「不潔なのはアンタのほうでしょ! よそ者のアンタが1番汚い! アンタは家族のお邪魔虫よ!」
これには温厚なケンさんも激怒。「不潔で邪魔なのはどう考えても母さんだろ」と吐き捨て、「そんなにユリが不潔だと思うなら、ちょうどいいだろ。もうユリが作ったごはん、食べる必要ないんだから。これからの食事は、自分でどうぞ」と義母を突き放したのです。
すると義母は、床に崩れ落ちて泣いたフリをしたかと思うと、すぐに立ち上がり、「私はね! 毎日、食べたくもないユリさんの料理を文句も言わずに我慢して食べてあげてるのよ!」と逆ギレ。
その言葉を待っていたかのように、ユリさんは「今まで無理に食べてもらっていたんですね、すみませんでした。どうぞこれからはご自分で好きなものを作って食べてください」と冷静に返しました。
自らの暴言で退路を断ってしまった義母。こうして、義母と家族の「食事分離」が決定したのでした。
◇ ◇ ◇
「不潔なのはアンタ」「食べてあげてた」自分の非を認めないどころか、ここまで事実をねじ曲げて攻撃してくる義母の姿には、もはや言葉もありません。話し合いが通用しない相手にこれ以上消耗するのは時間の無駄だと、ケンさんが決断を下したのは英断でしたね。
家族だから仲良く食卓を囲むべき、という理想は素晴らしいですが、それが自分たちを苦しめる鎖になってしまっては本末転倒です。家族であっても、何度伝えても改善が見込めない場合は、「家族だから」という呪縛を自ら断ち切り、ケンさんのように生活空間や食事を分けるなど、物理的な境界線を引いて自分の心身を守る勇気を見習いたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター 小出ちゃこ 著者:原作者 福子

