7年ぶりに決勝進出した演技派・ニッチェが「THE W 2025」“9代目女王”に「身の丈が合ったネタができた」

7年ぶりに決勝進出した演技派・ニッチェが「THE W 2025」“9代目女王”に「身の丈が合ったネタができた」

優勝したニッチェが囲み取材に応じた
優勝したニッチェが囲み取材に応じた / ※ザテレビジョン撮影

12月13日放送の「女芸人No.1決定戦 THE W 2025」(夜7:00-9:24、日本テレビ系)にて、ニッチェが優勝。9代目女王となったニッチェが会見にて優勝後の喜びや、今後の目標などを語った。

■ファイナリスト出場は全8組

ファイナリストに選ばれたのは、紺野ぶるま、もめんと、電気ジュース、エルフ、ニッチェ、とんでもあや、ヤメピ、パンツ万博の全8組。

優勝したニッチェには、優勝賞金1000万円と、日本テレビ系の番組「踊る!さんま御殿!!」(毎週火曜夜8:00-9:00)や「有吉の壁」(水曜夜7:00-7:54)などに出演できる“番組出演権”、そして“冠番組”が贈られる。

■40代の「身の丈に合った」ネタ作りに言及

――今回、審査員として粗品さんの審査が注目されていましたが、お二人はどう感じていましたか?

近藤:私、実は粗品君のYouTubeを相当見てまして…チンチロで死ぬほど賭ける動画とかの大ファンなんですけど(笑)。彼が別の大会で審査員をしている動画も見ていて、別に的を射ていないことを言っているわけじゃないし、他の人が気を遣って言わないことを言葉にしてくれているだけなので、あんまりビビってはいなかったです。

それに、「THE W」の審査員発表の時点から大会に注目が行くようにすごい立ち回りをしてくれたので、本当に感謝しかないですね。

江上: 私はですね…ものすごく怖かったです(笑)。楽屋の大画面で生放送が流れていたんですけど、同じ事務所のマセキ芸能社の「もめんと」が一番手で出た時に、厳しいというか…普段私たちが賞レースで見ている評価よりももう一歩踏み込んだことをおっしゃっていたので。「これは今年は優勝者が出ない可能性があるね」なんて裏で話していたくらいです。

ただ、自分たちがネタをやる時にはそのことは吹っ飛んでいましたし、粗品君の言うことは非常に的を射ているなと思いました。

――7年ぶりの決勝進出での優勝。以前と比べてネタ作りの変化や、勝因は何だったのでしょうか?

近藤:ネタ作りは変わっています。二人とも年齢が40を超えまして、20代や30代前半の頃のような「勢いがあるネタ」の在庫があんまりなくてですね(笑)。結構しんみりしたというか、派手じゃない地味なネタが多いんです。

VTRの煽りでもありましたが、ゴミ出しのネタとか、PTA会長のネタとか…。大会に持っていけるか悩みましたが、「今の私たちにぴったりなんじゃないか」というネタを2本持ってきたつもりです。

江上: 若い頃にやっていたネタは、本当に体力が持たないんですよ。息が続かないとか(笑)。今は「身の丈に合った、しっくりくるネタ」を持ってきた。その結果、優勝できたという感じです。

近藤:ちなみに今作っているネタの8割は、二人とも座ったまま全く動かないネタなんです。 だから決勝の2本を選ぶ時に、2つとも座っているネタになりそうで。「それはやめよう」と(笑)。少しでも動きがあるネタを2本目に選びました。

■「マセキ初」の悲願と、ネタへの愛

――2本目のネタでは、江上さんの「たまたま太っている人間です」という一言が大ウケでしたね。

江上: あれは最初に出てきた時の「瞬間最大風速」で乗り切れたんじゃないかと(笑)。怪我している状態で出てきて一言放つ、あそこは自分たちでも「武器になるぞ」と思って2本目に持ってきました。

近藤: 最初の笑いまでをなるべく短くしようとは常に考えているので。ただの「出オチ」にならず、その後どうやってネタを豊かにしていくかを考えた結果が功を奏したんだと思います。

――今回、マセキ芸能社からは初の王者誕生となりますね。

近藤: 私たちの先輩や仲間は活躍されている方が多くて、皆さん「チャンピオンになったことがあるんじゃないか」と錯覚するくらいなんですけど、実はいないんです。事務所もそれをずっとネックに思っていて。

私たちも前回出場した時から言われていたので、いつか錦を飾りたい、事務所に恩返しをしたいと思っていました。自分たちの思いもありますが、事務所の方に喜んでほしいという気持ちがすごく強かったです。

――すでにテレビでも大活躍のお二人ですが、改めて「ネタ」とはどういう存在ですか?

江上: 私たちの存在を世に知らしめてくれたのはネタでした。一度、私の妊活や出産でストップしてしまいましたが、やっぱり「ネタをやりたいよね」となって。戻るには勇気がいりましたが、新ネタを作って、もう10年以上お世話になっている「早坂営業」などで月に何度もネタを披露してきました。

「何歳になってもずっと呼んでもらいたい」という気持ちでやっていましたし、私たちはネタをするのがすごく好きなんです。

■賞金の使い道は「結婚式開催」と「家族への贈り物」

――賞金の使い道は決まっていますか?

近藤: 私は2020年に結婚をしたんですが、コロナ禍ということもあって結婚式やパーティーをしていないんです。夫は「これ(賞金)が欲しいだけ」と思ってるかもしれませんが(笑)、やっぱり周りもお祝いしたいと言ってくれているので、これをきっかけにできたらなと思います。

江上: 私はとりあえず、息子と娘に「これ欲しい」と言われている非常に高いゲーム機があるので…それをもう肩をぶん回して買います!「いいよいいよ!」って(笑)。

あと、今回の優勝は家族の協力がなければ成し得なかったので、夫にものすごい高いウイスキーをプレゼントします。

――ご家族の反応は?

江上: さっきテレビ電話をしたら、子供たちと一緒に見てくれていて。夫はウイスキーを飲みすぎて「ベロベロ」でした(笑)。本人は「酔っ払ってない、うれしいだけだ」って言ってましたけど、すごく喜んでくれていました。

――ご家族は具体的にどんな協力を?

江上: 普段の仕事に加えて、大会に向けて夜のライブを急遽たくさん入れたんです。夫には早く帰って子供を見てもらったり、子供たちにも寂しい思いをさせたりして。

でも、そのライブで元々あったネタを何度もかけて、「ここはこうなんじゃないか」と細かい調整ができた。それが今日のウケに繋がったので、家族の協力なしでは成し得なかったです。

■同世代に「まだやろうよ」と伝えたい

――様々なライフステージを経ての優勝は、世の女性たちにも勇気を与えると思います。

近藤: 思った以上に、同世代からの反響がすごくて。今朝から「頑張ってくれ」「マジで応援してる」っていう連絡が死ぬほど来たんです。終わった後も、「僕も、私ももっと頑張ろうと思う」というLINEがたくさん来ていて、それが本当に嬉しいです。

江上: 賞レースって新人さんのためのものだったりするので、「場違いなんじゃないか」と思ったりもしたんです。でも、仕事に対して温度が下がっていく同世代も多い中で、「まだやろうよ、こっから!」っていう気持ちもうっすらありました。

東京03の飯塚さんとか、おじさん芸人や同世代の芸人がむちゃくちゃ喜んでくれて、ニヤニヤして近づいてくるんですよ(笑)。「残ってんじゃん、やるじゃん」って。女性に限らず、同世代や上の世代の方たちが「チャレンジしてるんだな、かっこいい」と言ってくれるのが本当に嬉しかったですね。

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