過度な糖質制限は健康にどんなリスクをもたらすのでしょうか?動脈硬化や骨粗しょう症、腸内環境の乱れなど、考えられる病気や影響について尾山台ゆあさ内科クリニックの湯浅先生に解説していただきました。適切な食事量の調整が、健康とダイエット成功のカギになります。
監修医師:
湯浅 幸子(尾山台ゆあさ内科クリニック 院長)
東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部腎臓・内分泌・代謝内科助手、東京都立大塚病院内科、 東京都済生会中央病院総合健診センターなどを経て、尾山台ゆあさ内科クリニックを開設。糖尿病外来などで培ってきた経験を生かし、患者さんの生活に寄り添った医療を提供している。医学博士、日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内科学会認定総合内科専門医、日本糖尿病協会療養指導医などの資格を有する。
編集部
糖質制限のリスクについて伺いましたが、これらはどのような病気に繋がるのでしょう?
湯浅先生
糖質を制限する代わりに脂質が増えてしまうと、動脈硬化につながる可能性があります。コレステロール値の増加は動脈硬化を引き起こし、血管が傷んでしまいます。血管がつまることで、心筋梗塞や脳梗塞が引き起こされます。
編集部
それは怖いですね。ほかにも考えられる病気はありますか?
湯浅先生
糖質を制限することでエネルギー不足に陥ると、タンパク質が不足します。タンパク質を原料とする体の筋肉が衰えて、骨密度が下がり、骨粗しょう症になる可能性もあります。また腸内細菌のバランスが乱れ、便秘や肌荒れの原因になるとも言われています。
編集部
過度の糖質制限は危険なのですね。でも太りすぎも動脈硬化の原因になるし、難しいですね。
湯浅先生
BMIを目安にしてください。標準より上回っていたら、少し主食が多いかもしれません。いつもより主食の量を少なくするといいでしょう。また、ラーメンライスセットのような主食×主食の組み合わせをやめる、半ライスにするなど量を調整するようにしましょう。
※この記事はメディカルドックにて【自己流の糖質制限は危険!? これってなんで?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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