5.皮膚糸状菌症(真菌感染)
皮膚糸状菌症はカビの一種が、皮膚に感染してフケやかさぶた、円形脱毛、発赤などを引き起こす病気です。
皮膚糸状菌は、通常「感染=すぐ発症」ではなく、体の状態によって潜伏することがあります。そのため、以前から菌が付着していたが健康だったために無症状だったが、免疫力が落ちたタイミングで発症したというケースは考えられます。
真菌は環境によっては数ヵ月ほど生存できるため、現在は完全室内飼いでも、保護猫などは保菌している可能性もあります。感染初期のころは、毛がもろくなり始めるのでブラッシングや触れたときに毛が少し抜けやすくなることがあります。
治療には、抗真菌薬の服用や薬用シャンプー、環境の洗浄、感染猫の隔離などが必要で、数週間〜数ヵ月にわたり獣医師の指導のもとで行われます。人にも感染する可能性もあるため、発見したら早めに治療を始めましょう。
まとめ
今回は、猫の体に見られる白い粉について解説してきました。
白い粉の正体は、多くが皮膚の角質がはがれたものですが、一部ではシラミの一種が粉のように見えることもあります。
単純な皮膚の乾燥を除けば、治療が必要なことも多いため、フケが目立つ、長く続く場合は動物病院で一度診察してもらうと安心です。特に猫が頻繁にかいたり舐めたりする部分があれば、よく観察しておくようにしましょう。

