義父の介護に関わるようになったことで、いずれは向き合うと覚悟していた「相続」という現実が、思いがけない形で家族の間に波紋を広げていきました。まさか自分の家でもこんなトラブルが起きるとは、当時は想像すらしていませんでした。
義父の介護を巡って
義父が介護を必要とするようになり、私たち夫婦もできる範囲で関わることになりました。本来であれば長男夫婦が中心になるはずでしたが、何度かモメごとがあり、ヘルパーさんに協力をお願いしながら、状況に応じて私たちもサポートする日々が続いていました。
その中で、夫は「できるときはきちんと関わろう」と前向きに考え、義父の生活を支えるために動いていました。
突然の「相続」発言
そんなある日、長男の義兄が相続の話を切り出してきました。「全部ウチらがもらうべきだ」と強い口調で主張したのです。夫は驚き、「献身的に介護して貢献してきたのはこっちだぞ」と思わず声を荒げました。
しかし義兄は「それとこれとは別だろ?」と言い、話し合いは一方的に進められていくような雰囲気になっていきました。私もその場にいて胸がざわつき、まさかこんな形で家族の間に溝が深まるとは思っていませんでした。

