ある日、おなかの張りで寝込んでいたゆみこ。しかし夫は友人との食事会に出かけてしまい、夫婦げんかに発展してしまいます。そしてその翌日、お義母さんから驚きのLINEがきて…。
夫に優しさに感謝したのに
元太のマザコンについて、私はどこか諦めていました。彼はそういう人なんだと考えて深く考えないようにしていたのです。しかし、そんな諦めではどうしようもないほど、怒りを覚えるできごとがおきてしまいました。
その日、私はどうしてもおなかの張りがおさまらず、1日寝て過ごすことにしました。元太は珍しく心配してくれて「俺が家のことやるから寝ていてね」と言ってくれたんです。
私はその言葉に甘えて、すっかり眠り込んでしまいました。夕方、元太が部屋に入ってくる気配で目を覚ますと、元太はこう言うのです。
「ごめん、夕飯だけど俺は外で食べてくるね。友達と約束してたの忘れてて電話きちゃって…」
「え、でも私動けないんだけど…」
「大丈夫、テーブルに弁当買っておいたからさ」
「弁当!?」
「お母さんに電話したらさ、人付き合いは大事だから行きなさいって。だから俺行くわ」
私のことを心配して家事を請け負ったはずの元太が、たった1本の電話で、私を置き去りにして出て行こうとしている。しかも、その後押しをしたのは義母のアドバイスだなんて。
お母さんのアドバイス
「ちょっと待ってよ、それってお義母さんに相談すること?私はあなたが家事してくれるっていうから任せたのに」
私の怒声に、彼は一瞬だけ怯んだように見えたけれど、すぐにいつものような、どこか上の空な表情に戻りました。
「だってお母さんだって妊娠出産の経験者だろ?こういうときのことはわかると思って」
「動けない妻を残して友達とご飯に行くって、悪いけど普通じゃないと思うよ?」
「なんでそんなに怒るんだよ。体調悪くてピリピリしてるのかもしれないけどさ、約束なんだからしょうがないだろ」
結局、彼は私の言葉に耳を傾けることもなく、家を出て行ってしまいました。

