モネの自宅ソファには「白い猫の像」が

画像はイメージです
クロード・モネは「スイレン」を描いた絵画などで有名な、印象派の画家です。
彼のGivernyにある自宅には、自身が制作したテラコッタ製の「白い猫の像」が飾られていました。彼の友人たちは、まるでモネのダイニングルームのソファの上に猫が丸まっているように見えるこの像をよく覚えていました。
モネが1926年に亡くなった後、この像は息子Michelの手に渡りました。Michelは、フランスのAcadémie des Beaux-Arts や Marmottanモネ美術館に膨大な工芸品や絵画を遺贈したのですが、モネの自宅にあった少数の作品はその後所在がわからなくなっていました。白い猫の像もそうした作品の一部です。40年後にMichelが亡くなり、猫の像は消えてしまったかと危惧されました。
でも「the Art Newspaper」誌のMartin Baileyさんによると、この猫の像は2017年からフランス北部のモネの邸宅に戻っているというのです。
思わぬ状況で「猫」が発見される

画像はイメージです
2011年になって、くわしい事情がわかりました。
Christie’sオークションハウスの Adrien Meyerさんがある人の家を訪れたとき、モネの絵画や眼鏡などの遺品が引き出しや段ボール箱に保管されているのを発見しました。子供がいないと考えられていたMichelには、正式に認知していない娘Rolande Verneigesがいて、有名な祖父の品々をたくさん贈られていたことがわかったのです。1914年頃に生まれた彼女は、2008年に亡くなるまで、これらの絵画や遺品を自宅に保管していたのでした。「白い猫の像」も、彼女のピアノの上に置かれてスヤスヤと眠っていました。

