「ごめん…」認知症の父の施設入所に迷いも…在宅介護の限界で家族が下した苦渋の決断とは【体験談】

「ごめん…」認知症の父の施設入所に迷いも…在宅介護の限界で家族が下した苦渋の決断とは【体験談】

いざ入所となって迷いが生じる

半年後、ケアマネジャーさんの読み通り父は要介護度3の判定となり、自宅からそう遠くない、比較的早く入所できると見込まれる特別養護老人ホームに申し込みをしました。


さらに半年後、「まもなく入所可能となります」との電話がありました。しかし、このとき母には施設に入所させることへの迷いがありました。


このころの父は、家族の顔と名前が一致せず、意思表示が難しく、歩行も不安定。排せつや入浴は全介助と在宅介護は厳しい状態になっていました。また、何より心配だったのは母の疲労がピークに達していたことです。同時に父にとってもそのような母に介護されることが良いことなのか? とも思えました。


その一方で、父自身は施設に入ること、入所したあとは自宅に戻って来ることができないことをどのように受け止めるのだろうか……。それを考えると、申し訳なさもあり私の中にも迷いが生じました。しかし、ケアマネジャーさんから「今何より大切なのは、本人、家族が共倒れとならないことです。介護については環境が整った場所でプロにお願いするのも1つの方法であると思います」と言葉をかけられ、その意味を考えることで私たちの迷いは払拭され、1カ月後に施設入所の契約をしました。

まとめ

施設へ面会に行くと、父は自宅にいたころより穏やかな表情をしていました。父が認知症になったころから担当してくださったケアマネジャーさんの「家族が共倒れになってしまっては本末転倒です」との言葉で、家族でできることには限界があり、プロにゆだねることもときには必要なのだと改めて思いました。



※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。


著者:青田月子/40代女性・主婦。


※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

※一部、AI生成画像を使用しています


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監修者:医師 医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長 菊池大和先生

地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。

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