「驚きと当惑を禁じ得ない」全国フェミ議連の声明に草津町議会が反論「責任濃度を薄めるお詫びは大いに疑問」

「驚きと当惑を禁じ得ない」全国フェミ議連の声明に草津町議会が反論「責任濃度を薄めるお詫びは大いに疑問」

●裁判で明らかになった「新井氏による創作」

さらに草津町議会は、当時、同連盟に送った回答書で矛盾点を指摘していた新井氏の議会での発言について、その後の裁判で明らかになったこととして次の2点を挙げた。

一点目は「町長室の家具の配置」をめぐる主張だ。新井氏は当初「証拠隠滅のための模様替え」だとうったえていたというが、裁判の書面で一切触れられず、刑事裁判の本人尋問でも「覚えていない」と発言したと指摘している。

二点目は、新井氏が2020年10月にフェイスブックで公開した「秘密録音」に関する説明だ。新井氏は記者会見で「町⻑が近づいてきたときに録⾳機を持っているのがばれたかと思い、そこでスイッチを切った」などとしていた。

しかし実際には、町長室への入室から退室後までのすべての会話を録音しており、草津町議会は「町長による“わいせつ行為”やそれに至る発言等は新井氏による完全な創作であったことが明らかになりました」とした。

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●「責任の濃度を薄めながらの」お詫び「大いに疑問」

草津町議会はさらに「リコール成立前に行われたこれらの検証は、当時の時点で顕在化していた客観的な矛盾点を新井氏に問うたものであり、新井氏、そして矛盾を問うた他の議員の性別に関係なく⾏われるべき内容でした」と反論。

全国フェミニスト議員連盟の対応について、次のように批判している。

<新井⽒を厳しく断罪した判決の内容、そして⿊岩町⻑への人権蹂躙において貴連盟ならびにその先導を務める方々が果たされた役割をどの程度受け止めておられるのか、今回の声明から掴み取ることはできませんが、“結果として”、“ご負担”などの言葉で責任の濃度を薄めながら「心よりお詫び」を述べつつ、一方で当町議会に対しては従来の主張を繰り返され、「⾮⺠主的」というレッテルを貼り続けたまま活動の継続を宣言される貴連盟の姿勢には、大いに疑問を感じざるを得ません>

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