「血圧の下が高い」とどんな病気が考えられる?医師が5つの病気を解説!

「血圧の下が高い」とどんな病気が考えられる?医師が5つの病気を解説!

血圧の下とは?

血液が心臓に戻ってきて拡張している時の血圧が拡張期血圧で、一般的に下の血圧と呼びます。

血圧の下の基準値

正常血圧は診察室で80mmHg未満、家庭で75mmHg未満です。

血圧の下はいくつから高いと判断できる?

診察室で90mmHg以上、家庭で85mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。
拡張期血圧の分類(mmHg)

診察室血圧 家庭血圧

正常血圧 80未満 75未満

正常高値血圧 80未満 75未満

高値血圧 80~89 75~84

I 度高血圧 90~99 85~89

II 度高血圧 100~109 90~99

III 度高血圧 110以上 100以上

「血圧の下が高い」状態の特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「血圧の下が高い」に関する病気を紹介します。
どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

高血圧

高血圧の原因は食塩の過剰摂取・肥満・過剰飲酒・運動不足・喫煙・加齢・遺伝などです。高血圧の状態が続くと動脈硬化が進み、脳卒中・心臓病・腎臓病などの病気を発症するリスクが高まります。

食塩制限・肥満の解消・節酒・禁煙や運動など、生活習慣の改善と必要に応じた薬物療法が主な治療法です。
健康診断などでの高血圧の指摘や、家庭での血圧が基準値を越える状態が続くようなら早めに循環器科や一般内科を受診しましょう。

動脈硬化

動脈硬化とは血管が硬くなった状態です。高血圧など生活習慣病・加齢・喫煙などが原因で、血管の弾力が低下したり、血管内が狭くなり血管が厚くなります。
動脈硬化が進行すると、脳卒中・心臓病・腎臓病などの病気を発症するリスクが高まります。

動脈硬化の進行予防は、危険因子である生活習慣病を改善することです。

健康診断などで高血圧を指摘されたら早めに循環器科や一般内科を受診しましょう。

慢性腎臓病

慢性腎臓病とは腎機能の低下や腎障害が3ヶ月以上持続した状態です。

発症の主な原因は高血圧・糖尿病・高尿酸血症などの生活習慣病や喫煙です。

治療は食事療法や症状に応じた薬物療法を行います。

健康診断で高血圧や腎機能の低下を指摘されたり、むくみ・夜間尿などの症状がある場合は早めに腎臓内科を受診しましょう。

脳卒中

脳卒中とは高血圧や動脈硬化が主な原因で、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞と脳の血管が破れて起こる脳出血・くも膜下出血があります。

脳卒中の予防のために、高血圧などの生活習慣病の治療を行います。肥満の解消・禁煙・節酒など生活習慣の改善も必要です。

ろれつが回らない・体の半身が動かないなどの症状があれば早急に救急要請をしましょう。

虚血性心疾患

虚血性心疾患とは心臓の冠動脈という血管に動脈硬化が起こることで、血管の閉塞や、心臓に血液が十分に届かなくなり、心臓の細胞の壊死が起こる病気です。
狭心症は血管が狭くなった状態、心筋梗塞は血管が詰まり、心臓の細胞の壊死が起こった状態です。
発症の主な原因は高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病や喫煙による動脈硬化です。
虚血性心疾患の予防は高血圧などの生活習慣病の治療を行います。減塩食・肥満の解消・禁煙・節酒など食事療法や生活習慣の改善も必要です。

激しい胸痛や呼吸困難、吐き気、嘔吐などの心筋梗塞を疑う症状の場合は早急に救急要請をしましょう。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。