血圧の下が高くならないための予防法
血圧の下が高い原因は肥満・過剰飲酒・食塩過剰摂取・喫煙などによる動脈硬化です。これらの生活習慣がある場合は改善することで予防効果が期待できます。
肥満があれば解消しましょう
内臓脂肪が蓄積された肥満は、ホルモンのバランスを乱し血圧を上げる原因になります。
BMI(体格指数)20kg/m²と比べて、BMI25〜29.9kg/m²では高血圧の発症リスクが1.5〜2.5倍になると推定されています。
BMIの正常範囲は18.5~25です。25以上が肥満と判定されます。
BMIの算出式
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
例)165cmで60kgの場合
BMI=60kg÷1.65m÷1.65m=22.0
標準体重までの減量が難しくても、現体重から3%以上の減量で降圧効果が期待できます。現状より少しでも減量できるような生活改善に取り組みましょう。
節酒や禁酒しましょう
多量飲酒の習慣は高血圧の原因となります。
節酒を1~2週間継続すると降圧効果が期待できます。推奨されている摂取量の達成が難しい場合は、現状より少しでも節酒しましょう。
高血圧治療ガイドライン2019では、一日の摂取量で、男性では純アルコールで20〜30ml以下、女性は10〜20ml以下が推奨されています。
純アルコール20gの目安(アルコール度数により異なります)
・ビール 500ml
・日本酒 1合(180ml)
・焼酎 約110ml
・ワイン 180ml
・缶チューハイ 500ml
減塩にしましょう
食塩の過剰摂取は血圧が上がる原因です。
目標は一日6g未満ですが、日本人の食塩摂取量は多く、減塩を意識していても達成が難しい目標値です。
食塩は調味料、梅干しや漬け物などの塩蔵品、汁物、麺類、加工品などに多く含まれます。
目標の一日6g未満の実践が難しくても、一日の食塩摂取量を約2.5g減らすことで降圧効果が期待できます。市販品や外食の栄養成分表示で食塩含有量の確認を習慣化し、どれくらい食塩を摂取しているか把握することから始めてみましょう。
「血圧の下が高い」についてよくある質問
ここまで血圧の下が高いことについて紹介しました。ここでは「血圧の下が高い」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
血圧の下が90以上だと体にどんな影響を与えますか?
伊藤 陽子(医師)
血圧の下が90以上は高血圧と診断されます。高血圧が持続することは、動脈硬化進行のリスクになります。動脈硬化が進行すると心臓病や脳卒中などの病気の発症の原因となります。下の血圧が上がり始めたら、生活習慣を見直し注意しましょう。

