「2型糖尿病」の初期症状をご存じですか? 『疲れやすさ』や“皮膚の乾燥”に要注意

「2型糖尿病」の初期症状をご存じですか? 『疲れやすさ』や“皮膚の乾燥”に要注意

見逃しやすい症状と進行のサイン

2型糖尿病の症状は日常生活に溶け込むように徐々に現れるため、他の原因と混同されやすく、発見が遅れることがあります。小さな変化を見逃さず、複数の症状が重なる場合は注意が必要です。

皮膚の異常と感染症の増加

血糖値が高い状態が続くと、皮膚にさまざまなトラブルが起きやすくなります。まず、高血糖は体の水分バランスに影響し、皮膚が乾燥しやすくなります。その結果、かゆみが出たり、粉を吹いたような状態になったりと、肌全体が敏感になることがあります。また高血糖は免疫機能を低下させやすく、細菌や真菌(カビ)による感染症にかかりやすくなります。傷の治りが遅い、小さな傷が化膿しやすい、繰り返し皮膚トラブルが起こるといった症状は、血糖コントロールの乱れを示唆する可能性があります。
女特に性の場合は膣カンジダ症などの感染症が頻発することもあります。こうした症状が続く場合は、単なる皮膚トラブルとして処理せず、血糖値の測定を含めた総合的な検査を受けることが大切です。

手足のしびれと感覚異常

高血糖が長期間続くと末梢神経という細い神経にダメージが蓄積し、手足のしびれや感覚の鈍化といった症状が現れることがあります。これは糖尿病性神経障害と呼ばれる合併症の初期症状で、進行すると生活に大きな支障をきたす可能性があります。
初めは「足先がピリピリする」「たまにしびれる」「冷えやすい」といった軽い症状から始まり、それほど気にならない人も多いです。ところが、症状が徐々に強くなると、触った際の感覚が鈍くなり、温度の変化を感じにくくなったり、痛みの感覚が弱くなってしまうこともあります。そのため、知らない間に足に傷ができ、気づかないまま悪化してしまうというリスクが高くなります。
靴擦れや小さな傷が治りにくい、足の冷えやほてりを感じる、夜間に足がつるといった症状も神経障害の兆候である可能性があります。早期に血糖コントロールを改善することで、神経障害の進行を遅らせることが期待できるため、こうした症状に気づいたら速やかに受診することが推奨されます。

2型糖尿病で控えたい食品

2型糖尿病の管理において食事は極めて重要な要素です。血糖値を急激に上昇させる食品や、長期的に血糖コントロールを乱す食品を知り、日常の食事から見直すことが求められます。

精製された炭水化物と糖質

白米、白パン、うどんといった精製された炭水化物は消化吸収が早く、血糖値を急激に上昇させる特徴があります。血糖値のスパイクは膵臓に大きな負担をかけ、インスリン抵抗性を悪化させる要因となります。また、砂糖を多く含む菓子類やジュース、清涼飲料水は血糖値を急上昇させるだけでなく、カロリー過多による肥満のリスクも高めます。
代替として玄米や全粒粉パン、そばなどの全粒穀物を選ぶことで、血糖値の上昇を緩やかにし、食物繊維の摂取も増やすことができます。甘い飲み物は水やお茶、無糖のコーヒーに置き換えることが望ましいでしょう。

脂質の多い食品と加工肉

揚げ物やファストフード、バターやマヨネーズを多用した料理は、脂質とカロリーが高く、肥満やインスリン抵抗性を助長します。特にトランス脂肪酸を含む加工食品は、心血管系への悪影響も指摘されており、糖尿病患者さんにとってリスクが高い食品です。
加工肉であるハムやソーセージ、ベーコンなども塩分や添加物が多く、頻繁に摂取すると血糖コントロールだけでなく血圧管理にも悪影響を及ぼす可能性があります。肉類を摂る際は、脂身の少ない部位を選び、蒸す、焼く、煮るといった調理法で余分な脂を減らす工夫が有効です。

配信元: Medical DOC

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