「ビタミンB6」サプリメントを”過剰摂取”すると現れる症状とは?管理栄養士が解説!

「ビタミンB6」サプリメントを”過剰摂取”すると現れる症状とは?管理栄養士が解説!

ビタミンB6を摂りすぎてしまった際の対処法

ビタミンB6を摂りすぎてしまった際の対処法

サプリメントの使用停止

ビタミンB6の過剰摂取による主な副作用は感覚神経障害です。特に100mg/日以上の摂取を数か月~数年継続した場合にリスクが高まります。 症状(手足のしびれやチクチク感など)が現れた場合は、すぐにサプリメントの使用を中止してください。多くの場合、中止により症状は徐々に改善しますが、回復までに数か月かかることもあります。

医療機関を受診する

神経障害が疑われる場合は、神経内科や脳神経外科などの専門医を受診することが推奨されます。 早期の診断と対応により、後遺症を防ぐことが期待されます。

耐容上限量を守る

ビタミンB6の耐容上限量(成人の場合45〜60mg/日)は、健康な人が長期間摂取しても有害な影響が現れないとされる最大量です。 サプリメントを使用する際は、成分表示を確認し、上限を超えないよう注意しましょう。

バランスのよい食事を基本とする

食事からの摂取による過剰症の心配はほとんどありません。栄養バランスを整えた食生活を心がけることで、ビタミンB6を適切に補うことができます。 偏った食生活や過剰なサプリメント依存を避けましょう。

「水を多く飲めば排泄される」は誤解に注意

ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、余分な分は尿中に排泄されます。ただし、高用量を長期間摂取した場合には体内に蓄積されて神経障害を引き起こす可能性があるため、水分摂取だけで解決できるものではありません。 正しい対処は、過剰摂取をやめることです。

ビタミンB6の効率的な摂取方法

ビタミンB6の効率的な摂取方法

ビタミンB6と一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品

ビタミンB6は、ビタミンB2やたんぱく質と一緒に摂取することで代謝が促進され、より効果的に働きます。
ビタミンB2を含む食品:レバー、うなぎ、納豆、チーズ、牛乳、卵 など
たんぱく質源として優れた食品:肉、魚、大豆製品 など
その他のビタミンB6を多く含む食品:かつお、まぐろ、バナナ、ナッツ類、モロヘイヤ、しいたけ など
ビタミンB6は水溶性で加熱や光に弱いため、刺身や蒸し料理、スープなど、加熱しすぎない調理法が適しています。また、煮汁ごと摂取できる煮物なども有効です。

ビタミンB6と一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品

以下のような食品や生活習慣は、ビタミンB6の吸収や働きを妨げることがあります。
アルコール:ビタミンB6の代謝を妨げ、体外への排泄を促進します。常習的な飲酒はB6不足のリスクを高めます。
加工食品・冷凍食品:保存・加工の過程で熱や光にさらされ、ビタミンB6の含有量が減少することがあります。
極端な偏食やダイエット:必要な栄養素が不足しがちになり、B6の摂取も不十分になる可能性があります。

ビタミンB6の効果を高める摂取タイミング

ビタミンB6は基本的に1日の中で安定して摂取することが望ましいですが、以下のタイミングが推奨されます。
サプリメントの場合:食後(朝食後または昼食後)に摂取すると吸収がよく、胃腸への負担も少ないとされています。
運動前の補給:運動の30分〜1時間前に摂取することで、たんぱく質代謝やエネルギー産生をサポートする可能性があります。
夕食後・就寝前の摂取について:一般的に避ける必要はありませんが、就寝直前にサプリメントを摂ることで胃に負担がかかる人もいるため、体調に応じて調整しましょう。

配信元: Medical DOC

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