「ナトリウムを過剰摂取すると現れる5つの症状」はご存知ですか?管理栄養士が徹底解説!

「ナトリウムを過剰摂取すると現れる5つの症状」はご存知ですか?管理栄養士が徹底解説!

ナトリウムの効果

ナトリウムの効果

体内の水分バランスを保つ

ナトリウムは細胞外液に多く存在し、水分を引き寄せる働きがあります。脱水の予防には重要ですが、過剰摂取によりむくみを引き起こす場合があります。

血圧の調整に関与

ナトリウムは血圧を上げる方向に働き、カリウムとのバランスにより血圧調整が図られます。

筋肉の収縮をサポート

ナトリウムはカリウムとともに、筋肉がスムーズに動くための神経伝達を助けています。スポーツ時のけいれん防止にも重要です。

神経の伝達を正常に保つ

ナトリウムは脳や神経が電気信号をやりとりする際に欠かせません。不足すると、集中力の低下や倦怠感を感じやすくなります。

胆汁・膵液・腸液の材料になる

ナトリウムイオンが水分を引き寄せる性質を利用し、消化液の適切な分泌量や流動性を保つことで、消化や吸収の過程をサポートします。 また、腸液におけるナトリウムは、栄養素(例:グルコースやアミノ酸)の能動輸送にも関与し、消化管での栄養吸収を促進する働きがあります。

ナトリウムを過剰摂取すると現れる症状

ナトリウムを過剰摂取すると現れる症状

口渇(強い喉の渇き)

過剰なナトリウムにより血液の浸透圧が上昇し、強い喉の渇きが現れることがあります。対応としてはコップ1杯程度の水を少量ずつこまめに飲むことが有効です。さらにカリウムが豊富な食品を摂ることでナトリウム排出を助けることもできます。ただし腎臓病などでカリウム制限のある方は注意が必要です。

浮腫(むくみ)

余分なナトリウムが体内の水分を保持するため、手足や顔にむくみが生じます。この場合には、足を高くして横になることで血流を促進し、同時に塩分摂取を控えることが大切です。カリウムを含む食材の摂取も有効ですが、腎機能に制限がある場合には医師の指導が必要です。症状が進行する場合には腎臓内科や循環器内科を受診してください。

高血圧・血圧上昇

ナトリウムを過剰に摂取すると、体内の水分が血管内に引き込まれ、血液量が増加して血圧が上昇します。対処としては加工食品や塩分の多い食事を控え、水分を十分に摂取することが推奨されます。高血圧が続く場合は内科や循環器内科を受診してください。

意識障害・錯乱

ナトリウム濃度が急激に上昇すると、脳内で水分移動が起こり、軽度の錯乱から重度の意識混濁までさまざまな症状が出現します。静かな環境に移動し、水分を補うことが必要です。意識障害がある場合には救急外来を受診してください。

痙攣・昏睡

重度の高ナトリウム血症では、浸透圧の急激な変動により神経細胞に障害が及び、痙攣や昏睡が起こることがあります。この場合は転倒防止や呼吸の確保に努め、痙攣時は無理に抑えず回復体位をとらせます。症状が悪化した場合は救急外来や救急搬送が必要です。

配信元: Medical DOC

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