家が片付かない原因は“性格ではない”―― インテリア専門家の教える収納術に「勉強になります」「本当に救われました」

家が片付かない原因は“性格ではない”―― インテリア専門家の教える収納術に「勉強になります」「本当に救われました」

使い心地で収納家具を選ぶ5つのポイント

 使い心地の観点から収納家具を選ぶポイントの1つ目は、「散らかりやすいダイニングには『キャビネット』を」。ダイニングは食事だけでなく勉強や仕事などいろいろなことをする場であり、家の中で最も散らかりやすい場所です。人は手が届く場所にモノを置きたくなるもので、ちょい置きしたものが居座り続けて散らかるのは、「近くに戻し先がない」から。このためダイニングテーブルのそばにキャビネットを置くと、目に付く場所にものを置く習慣を、目に見えない場所にしまう習慣に変換できます。

 ポイントの2つ目は「扉ありの収納家具で『ずぼら収納』を味方に」。キャビネットがお勧めな大きな理由の1つは、「扉がついている」という点。中が乱雑でもサッと入れて扉を閉めるだけで成立するため、「きれいに並べる自信がない」「ざっくり片付けたい」人の強い味方になる――「ずぼら収納でも続けられる」という点で実用的です。

 3つ目のポイントは「『動線の収納』は、奥行きの浅いものを」。動線(家の中で人が通る道)上に収納を置くと、移動の「ついで」に片付けができるので、片付けの習慣が続きやすくなります。その上で気をつけたいのが、移動しやすいよう十分な幅を確保するため、奥行きの浅い収納家具を選ぶことです。基本の動線は60センチ以上、ゆとりを持たせたい場合は80センチ以上、家族が頻繁に通る「主動線」は1メートル以上が必要と言われます。

 4つ目のポイントは「『大きな収納』を、壁に馴染ませて収納力UP」。収納量がモノの量を上回っているほど片付けは楽になりますが、収納が足りなくなりがちな家庭も多いでしょう。そこで「どこか壁一面に、収納家具をまとめて設置する」やり方がお勧めなのだそうです。リビングやダイニングの壁にキャビネットを横に並べるといった方法です。圧迫感を抑えるためには、壁色になじむ家具を選ぶことが効果的です。

 5つ目のポイントは「『手軽収納(パパッと収納)』を散りばめる」。片付けのハードルを下げるため、「カゴなどに入れるだけで完了」「小さな収納場所を増やして近くにパパッとしまえる」条件を満たす“手軽収納”を部屋の各所に置いて、雑でもいいからすぐに片付けられる状態を作るというものです。例えばソファの横に自然素材のカゴを置くと、ソファの上にものがあると散らかって見えるのに、カゴに入っているだけで整って見える、と武尾さんは解説しています。

見心地で収納家具を選ぶ3つのポイント

 収納家具はものをしまうために使うものですが、同時に部屋の印象を作る大きな要素でもあるため、見心地も考慮して選ぶ必要があります。

 そのポイントの1つが「見せる2:隠す8」の法則。ある統計によると、インテリアとしてプラスに働くものは約20%、マイナスに働くものは約80%と言われ、見せない8割をどう隠すかを優先する必要があるといいます。生活感をしっかり隠す「扉付き収納」、カゴなどの入れ物を使ってモノを隠す「死角収納」、また手元に置きたいのであれば「見た目の美しい収納雑貨」を活用するのがお勧めです。

 2つ目のポイントは「高さを揃えることを意識する」。人間の視線は「横のライン」を自然に追うため、ソファ、ダイニングテーブル、キャビネットなどの高さが大きく違うと空間全体が不安定に見えてしまうといいます。武尾さんは「インテリアは単体で選ぶものではなく、チームワークでつくる」という考え方のもと、収納家具だけではなく全体の相性を意識することがポイントだとしています。

 3つ目のポイントは「テレビボードは、左右に『15センチ以上』の余白を取る」こと。余白が「全体のバランス」と「高級感」を決定するからで、大きなテレビに幅が小さいテレビボードだと見た目が「頭でっかち」で不安定に見えます。テレビよりも大きく余裕を持たせると、小顔効果と同様にテレビが相対的に小さく見えて、スタイリッシュに感じられるといいます。

配信元: ねとらぼ

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