フライパンで焼くコツと、赤い汁を出さないためのポイント
さて、焼いていきましょう。
今回はフライパンでじっくり焼いていく方法です。
中火でよく温めて少量のオリーブオイルをひいたフライパンに、肉を置きます。

このとき、キッチンタイマーを8分にセットします。
タイマーを見ながら1分ずつ、肉の6面すべてを焼いていきます。

一番大きな面を先に焼きます。裏1分、表1分。

側面も焼きます。長さがあるほうの側面2面を1分ずつ。

フライパンの縁をうまく利用して焼くといいと思います。
これで4面焼けましたね、4分経過です。

まだ焼いていない側面があと2面あります。面積で言ったら一番小さな部分ですが、ここも1分ずつ焼いていきます。

これで6面全部1分ずつ焼きました。
最後にもう一度、一番面積が広い部分に戻して、裏表1分ずつ焼きます。

表面1分。

裏面も1分追加で焼きます。
ここまでで8分経過です。
火から下ろし、そのフライパンのまま15分~20分ほどおいて余熱を通します。このときふたはしません。ホイルもかぶせません。
途中5分の段階で1回だけお肉をひっくり返します。

お肉は手で触れるくらいまで冷めています(この段階では一切肉汁が出ていない…!)
ここで包丁で薄く切り分けてみました。
焼き加減最高!ロゼ色と言われるあのお肉の色になっています。

めちゃくちゃおいしそう!なのですが、よく見てください、あの赤い汁がたくさん出てきていますよね。

まな板のほうにもこの通り。
赤い汁が…!
お肉を冷ましてから切り分けたつもりだったのですが、赤い汁がだいぶ流れ出てしまうことがわかりました。
お肉はふたかたまり買ってきていたので、もう一つのお肉は先ほどと同じように焼いて火からおろし熱いフライパンの上で20分休ませたあと、保存袋に入れて1晩冷蔵庫で冷やしました。

翌日に切り分けてみました。

見てください!赤い汁がほぼ出ませんでした!

これが一晩寝かせたほうのローストビーフです。
切っているときからその違いは歴然!ほとんどあの赤い汁は出ることがなく、冷蔵庫に入れていた間に袋の中に赤い汁がたまっていることもありませんでした(うっすら濡れていたくらい)。
食べたときの差がすごかった。
一晩寝かせたローストビーフは肉汁がすべて肉の中にとどまっているおかげで、肉がしっとりしていて、かんだ瞬間に肉汁がじゅわっとあふれます。その旨味も素晴らしい!
同じスーパーで買ってきたお肉とは思えないほど。
焼いてその日のうちに食べるのであれば、ソースが必要ですが、次の日までしっかり冷やして切ったものなら、ソースはいらないなって感じです。
冷えていると包丁でも薄く切りやすいですし、これはぜひとも食べる前の日のうちに仕込んで、冷蔵庫でしっかり冷やしてから食べるべきだなと思いました。
前日仕込みが◎!「フライパンローストビーフ」レシピ
分量
2~3人分くらい
材料
- 牛ももローストビーフ用…200~250g
- 塩…肉の重量の1%
- オリーブオイル…小さじ1
作り方
1. 牛肉は冷蔵庫から取り出し、キッチンペーパーでドリップを拭き取って全体に塩をまぶし、室温に30分おく。30分後もう一度キッチンペーパーで出てきた水分を拭き取る。
2. フライパンを中火にかけてあたため、オイルをひく。1の肉の6面を全面1分ずつ焼き、最後に一番面積が広い2面を、もう1分ずつ焼く。
3. フライパンに肉をのせたまま火からおろし、そのまま20分おく。5分のところで1回肉を裏返す。
4. 肉が完全に冷めたら厚手の保存袋に入れ、冷蔵庫で一晩おく。
5. 包丁で薄くスライスして盛り付ける。
お好みで柚子こしょうやわさびを添えてどうぞ。

